(WS=Win Shares:勝利に対して選手にどれだけ貢献度があったかを表す指標で、3で割るとその選手の貢献した勝利数が算出される。

ピンク色→新外国人、移籍選手 薄い茶色→新人選手 濃い茶色→二年目(一軍出場なし)の選手 灰色→昨年の高校生ドラフトで指名された選手

参考→http://www.ptt.cc/bbs/Baseball/M.1381927514.A.820.html)

 

 

昨シーズン、新球団一年目として台湾球界にたくさんの話題を振りまいた義大ライノス。しかし今年はやや苦しい戦いを強いられそうだ。昨年シーズン途中から突如球団は倹約路線をとり、オフに戦力外通告、引退含め11人を放出。選手数が比較的少ない台湾においてこれだけの人数を放出するのはもちろん異例で、外国人を含めても49人しかいない現状、故障者が出れば一軍はもちろん、二軍の選手運用もかなり難しくなってしまう。

野手については昨年リーグトップの601得点をマークした打力は望めない。話題をさらったマニーラミレスはもうおらず、そして高國輝も怪我の影響で今年はほぼ一年試合に出ることは不可能。彼の代わりのセンターが蘇建榮、高孝儀あたりとなれば少なくとも打力については大きなマイナスだ。幸い練習試合とオープン戦でここ数年振るわなかった黃智培、張詠漢といった選手たちがアピールできており、彼らの復活が野手については最大の補強といえるかもしれない。また打力の強化のため獲得した新外国人野手、李那瑞もオープン戦での成績は上々で主軸としての活躍が期待できる。また今年は二遊間の競争がかなり面白くなりそうだ。昨年ブレイクした陳凱倫、林瑋恩の若き二遊間コンビに今年はルーキー林威廷、方玄宗が殴り込みをかける形で、良い相乗効果が期待できそうだ。

昨年リーグワーストの571失点を許した投手陣は新人と外国人に頼らざるを得ない状況とはいえ、まだ多少の期待は持てる布陣となっている。先発ローテーションは林晨樺、黃勝雄、希克、偉克の4人までが確定、5人目を林其緯、陽建福、賴鴻誠などが争う。そして昨年振るわなかった救援陣は林羿豪を守護神に据え、中継ぎには蕭一傑が加わり若干層の厚さは増した。

練習試合、オープン戦で早くも陽建福、賴鴻誠、林益全が怪我で離脱し早くもこのチームには怪我への不安が付きまとっている。ただ勝負に「たられば」は禁物であるが、怪我がなければ戦う布陣は整っている。昨年の前期に見せた強さをもう一度見せて、南部の熱いファンを沸かせたい。

 

 

2013年オーダー

 

9張建銘 5林宗男 7胡金龍 3林益全 D高國輝 7鄭達鴻 4陳凱倫 2林琨笙 6林瑋恩 

 

(先発)林晨樺 希克 林英傑 馬克 賴鴻誠 尼克

(中継)陳煥揚 沈鈺傑 林正豐 

(セットアッパー)蔡明晉

(抑え)柴克

 

 

2014年開幕ロースター25人予想

 

8胡金龍 7鄭達鴻 5李那瑞 D林益全 3黃智培 9張建銘 4陳凱倫 2林琨笙 6林瑋恩 

 

(控え)

・捕手 方克偉 

・内野 林威廷 方玄宗

・外野 張詠漢 高孝儀

 

(先発)林晨樺 黃勝雄 希克 偉克 林其緯

(中継)蕭一傑 陳煥揚 林英傑 林正豐 

(セットアッパー)蔡明晉

(抑え)林羿豪

 

 

・監督、コーチ

 

(一軍)

監督:27ダラス・ウイリアムズ→00ボン・ジョシュワ(8/8~)

投手コーチ:93マイク・スナイダー→40希克(4/22~5/14、選手兼任)→94マーティン・ジャンゼン(5/14~)

打撃コーチ:00ボン・ジョシュワ→27ダラス・ウイリアムズ(8/8~)

守備コーチ:89馮勝賢

守備コーチ:68施金典

外野守備走塁コーチ:13陳威志

ブルペンコーチ:97余文彬

バッテリーコーチ:8王信民

トレーニングコーチ:92江奕昌

 

(二軍)

監督:78曾智偵→58黃煚隆(7/22~)

投手コーチ:21劉志昇

投手コーチ:73曹竣崵

打撃コーチ:63許國隆

外野守備走塁コーチ:67李居明

 

 

・投手

 

11 林晨樺(リン・チェンファ) 26歳 右右

 

高雄市出身

中道中學-中國文化大學-台灣電力-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 11年D1位

 

興12 24試合(20先発) 7勝10敗1H 125IP ERA3.96 K/9 5.54 BB/9 3.17 K/BB 1.75 GO/AO0.76 FIP5.32 QS40% 

義13 28試合(25先発) 15勝8敗1H 136IP ERA3.71 K/9 4.90 BB/9 1.52 K/BB 3.22 GO/AO0.71 FIP3.90 QS32% 

 

 

義大の若きエース。サイドスローから130キロ台中盤のストレートとシンカー、スライダーの横の揺さぶりで打たせて取る。昨シーズンは15勝をあげ最多勝を獲得したが、シーズン全体で見ると決して褒められた成績とは言えない。QS率の低さ、後期わずか5勝に終わったスタミナ面は課題。また7イニング以上投げた登板が昨季は一度もなかったが(7イニングちょうどは3回)、リリーフに不安を抱える義大においてはイニングをしっかり消化してエースの役割を果たしてほしいところであろう。

 

 

46 陽建福(ヤン・ジェンフ) 35歳 右右

 

台東縣出身

高苑工商-台灣體院(富邦公牛)-台灣電力-國家儲訓-合作金庫-興農牛(03~12)-義大犀牛(13~) 03年途D優先指名

 

興11 23試合(12先発) 8勝6敗1H 81IP ERA6.44 K/9 4.00 BB/9 2.89 K/BB 1.38 GO/AO1.30 FIP4.66 QS41.7% 

興12 22試合(16先発) 4勝9敗 100.1IP ERA5.65 K/9 5.38 BB/9 3.50 K/BB 1.54 GO/AO1.43 FIP4.32 QS25% 

義13 27試合(19先発) 3勝7敗1H 110.2IP ERA3.98 K/9 5.20 BB/9 2.68 K/BB 1.94 GO/AO1.08 FIP3.90 QS36.8%

 

 

ベテラン右腕。10年前の興農のエースも今季はローテ5番手、あるいはリリーフ起用も考えられる。昨季はチーム3番目のイニング数を投げ、若い投手の多いチームに地道ながら貢献。国際大会においてはかつて04年五輪の日本戦では小笠原道大に犠飛を打たれ台湾代表初の4強の夢が途絶え、08年五輪の中国戦では延長12回から登板し、味方の失策もあったものの4点リードからサヨナラ負けを喫し敗戦投手に。

 

 

23 林英傑(リン・インジェ) 33歳 左左

 

台東縣出身

高苑工商-TML年代雷公(99~01)-誠泰Cobras(04~05)-東北楽天ゴールデンイーグルス(06~08)-興農牛(09~12)-義大犀牛(13~) 98年TML途D1位

 

興11 31試合(20先発) 3勝14敗 124.1IP ERA5.36 K/9 4.56 BB/9 2.68 K/BB 1.70 GO/AO1.34 FIP4.17 QS45% 

興12 23試合(19先発) 5勝5敗 94.1IP ERA3.43 K/9 4.67 BB/9 2.19 K/BB 2.13 GO/AO1.12 FIP4.21 QS42.1% 

義13 26試合(17先発) 5勝5敗1S1H 91IP ERA3.56 K/9 5.04 BB/9 1.68 K/BB 3.00 GO/AO0.99 FIP3.39 QS41.2%

 

技巧派左腕。04年には203奪三振でCPBL左腕の最多奪三振記録を作ったかつての本格派も、日本から戻った後はすっかり技巧派にモデルチェンジ。直球の球速は130~135キロ程度も、制球力と武器のチェンジアップでカバー。今季はリリーフとして開幕が濃厚も、過去3年は救援登板時の防御率が先発時よりも悪いのが気がかり。フライアウトの増加も不安要素。

 

 

48 賴鴻誠(ライ・ホンチェン) 26歳 左左

 

桃園縣出身

平鎮高中-國立體院(台灣啤酒)-中信鯨レンタル-兄弟象レンタル-桃園航空城-興農牛代訓-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 10年D2位

 

興12 26試合(14先発) 3勝7敗 93.1IP ERA5.59 K/9 4.44 BB/9 5.11 K/BB 0.87 GO/AO0.91 FIP5.00 QS35.7% 

義13 28試合(9先発) 4勝6敗2H 66.2IP ERA5.54 K/9 4.19 BB/9 3.51 K/BB 1.19 GO/AO1.27 FIP5.07 QS33.3% 

 

 

ブレーク果たしたい先発左腕。大学生時代にはマリナーズも外野手としての脚力(一塁まで3.9秒で到達)、そして強肩に注目した素材。09年には横浜の入団テストにも参加したが、育成選手としての契約を提示されたためこれを拒否。台湾でプレーを続けるも、もう一つ物足りない成績にとどまっている。そんな彼の課題は制球にあり、投球時に軸足である左足が曲がる癖が原因と言われている。その悪癖の修正に取り組んだ昨年のウインターリーグでは2勝をあげ、K/9も9を超えるなど上々の出来。今季こそ先発として一年間ローテを守れる活躍を目指す。

 

 

42 陳煥揚(チェン・ファンヤン) 29歳 右右

 

台東縣出身

中道中學-台北體院-合作金庫-興農牛代訓-興農牛(11~12)-義大犀牛(13~) 09年D6位

 

興11 57試合(10先発) 5勝7敗2H 123IP ERA4.32 K/9 6.95 BB/9 2.63 K/BB 2.64 GO/AO1.06 FIP3.88 QS50% 

興12 63試合 3勝5敗2S8H 86.1IP ERA4.27 K/9 6.67 BB/9 3.13 K/BB 2.13 GO/AO1.08 FIP3.91  

義13 51試合 2勝2敗10H 58IP ERA4.50 K/9 5.28 BB/9 2.48 K/BB 2.13 GO/AO0.88 FIP3.40 

 

義大の右の中継ぎエース。前身の興農ブルズ暗黒期の11年~12年は先発と救援のこまめな配置転換、イニング跨ぎによる酷使が心配されたものの、高校時代には投手と捕手の二刀流をしていたこともあってか肩は丈夫で、昨季も一年間ブルペンを支えた。投球スタイルは平凡で、直球を軸にスライダー、フォークを投げる。

 

 

34 林正豐(リン・ジェンフォン) 32歳 右右

 

澎湖縣出身

高苑工商-合作金庫-國家儲訓-統一獅代訓-統一獅(06~07)-統一7-ELEVEn獅(08~12)-義大犀牛(13~) 04年代訓D2位

 

統11 37試合 1勝2敗5H 37.2IP ERA4.54 K/9 5.02 BB/9 3.58 K/BB 1.40 GO/AO0.74 FIP4.77

統12 一二軍とも試合出場なし

義13 50試合 3勝6敗1S11H 48.2IP ERA3.70 K/9 5.92 BB/9 3.14 K/BB 1.88 GO/AO1.02 FIP3.28 

 

怪我から復活したリリーフ右腕。12年に左膝半月板の怪我により登板がなくオフに統一を解雇され、義大にはテスト入団。自己最多タイの50試合登板で見事に復活。怪我の影響を考慮してか1イニングあるいはそれ未満を投げた登板がほとんどだった。台湾の離島、澎湖縣出身で自身が小学4年生の時に小学校に野球チームができ、当時4年生が合計10人しかいなかったため半強制的にチームに入り野球を始めたとのこと。

 

 

19 蔡明晉(ツァイ・ミンジン) 30歳 右右

 

台南市出身

強恕中學-國立體院(台灣啤酒)-代訓藍レンタル-興農牛代訓-興農牛(08~12)-義大犀牛(13~) 06年代訓D2位

 

興11 46試合(12先発) 5勝6敗4S3H 102.2IP ERA5.52 K/9 5.52 BB/9 1.93 K/BB 2.86 GO/AO1.33 FIP3.86 QS50% 

興12 一二軍とも試合出場なし  

義13 41試合 5勝4敗1S9H 47IP ERA4.02 K/9 4.79 BB/9 3.26 K/BB 1.47 GO/AO1.23 FIP3.72 

 

入団から4年間35試合以上の登板でブルペンを支えるも酷使が祟り11年末にトミージョン手術を受け12年は登板なし。昨季はそれなりの活躍。昨年の台湾シリーズ第2戦ではシリーズタイ記録となる1イニング2暴投という不名誉な記録を残した。縦に割れる大きなカーブが持ち味。

 

 

22 林其緯(リン・チウェイ) 30歳 右左

 

台北市出身

大理高中-台北體院(榮工)-興農牛代訓-興農牛(08~12)-義大犀牛(13~) 06年代訓D3位

 

興11 38試合(16先発) 3勝12敗2S6H 126.1IP ERA4.35 K/9 8.12 BB/9 3.70 K/BB 2.19 GO/AO0.96 FIP3.46 QS37.5% 

興12 33試合(22先発) 5勝14敗1S 122IP ERA5.16 K/9 7.75 BB/9 4.13 K/BB 1.88 GO/AO0.85 FIP4.43  QS31.8%

義13 19試合(6先発) 1勝3敗 45IP ERA5.60 K/9 8.40 BB/9 3.40 K/BB 2.47 GO/AO1.17 FIP3.62 QS16.7% 

 

落差の大きいフォークを武器に高い奪三振能力を持つ先発右腕。とはいえ昨年は背中の違和感により4月初旬から約2か月戦列を離れた後は先発の座を他の投手たちに奪われた関係でリリーフ中心の起用となった。新人王を獲得した08年オフにバスケで左膝の前十字靭帯を損傷し09年は試合に出場できず。野球選手としての意識が足りないと球団から大目玉を食らった。

 

 

61 沈鈺傑(ジェン・ユジェ) 33歳 左左

 

台中市出身

美和中學-別府大学-合作金庫-中信鯨(05~08)-興農牛(09~12)-義大犀牛(13~) 04年D1位

 

興11 60試合(2先発) 6勝5敗14S3H 81.2IP ERA4.30 K/9 6.83 BB/9 1.87 K/BB 3.65 GO/AO0.73 FIP3.97 QS0%

興12 54試合(2先発) 2勝5敗1S8H 65.1IP ERA7.30 K/9 5.79 BB/9 3.44 K/BB 1.68 GO/AO0.76 FIP5.04  QS0%

義13 56試合 1勝1S9H 45IP ERA4.20 K/9 4.60 BB/9 1.60 K/BB 2.88 GO/AO0.87 FIP3.64 

 

 

息の長い活躍を続けるリリーフ左腕。左のワンポイント、ロングリリーフ、抑え何でもこなす。打撃もアマチュア時代高く評価されており、07~09年まで代打起用され毎年1安打を放っている。昨季は右打者との対戦が多かったにもかかわらず被打率.404は反省点。

 

 

71 張耿豪(ジャン・ゲンハオ) 23歳 右右

 

嘉義縣出身

南英商工-台灣體院(富邦公牛)-興農牛(10~12)-義大犀牛(13~) 09年D1位

 

興11 52試合(1先発) 3勝4敗2H 93.2IP ERA4.13 K/9 4.32 BB/9 4.80 K/BB 0.90 GO/AO0.83 FIP5.16 QS0%

興12 46試合(4先発) 3勝3敗2H 62.2IP ERA5.89 K/9 5.46 BB/9 4.60 K/BB 1.19 GO/AO1.25 FIP4.96  QS25%

義13 26試合 2勝1H 36.2IP ERA5.15 K/9 3.44 BB/9 4.42 K/BB 0.78 GO/AO1.14 FIP4.48 

 

職棒最年少での試合出場記録を持つ右腕。大学在籍時に兵役と学業の問題がありプロ入りするか悩んだものの、プロ入り後も大学に在籍し勉強を続けることを決意し興農に入団。昨年アジア選手権の代表に選ばれ12日間の短期間の兵役をすませば引き続き職棒でプレーすることが可能になった。粗さがあり、コマンドに課題残す。

 

 

16 林彥峰(リン・イェンフォン) 29歳 右右

 

台北市出身

華興中學-合作金庫-國立體院(台灣啤酒)-フィリーズ-台北市-千葉ロッテマリーンズ-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 11年D2位

 

興12 45試合(3先発) 2勝5敗14S 58.2IP ERA6.44 K/9 4.76 BB/9 3.38 K/BB 1.41 GO/AO1.47 FIP4.34  QS33.3%

義13 15試合 20.1IP ERA5.75 K/9 3.54 BB/9 2.21 K/BB 1.60 GO/AO1.94 FIP3.37

 

CPBLの台湾人選手としては唯一の米マイナー、NPBを経験した選手。月給16万元と海外での実績を買われての入団だったがこの2年は満足いく成績を残せず。ゴロを打たせる投球はできているものの、球威不足が目につく。

 

 

91 許文錚(シュ・ウェンジェン) 27歳 右右

 

澎湖縣出身

西苑高中-中國文化大學-台灣體院(富邦公牛)-興農牛レンタル-合作金庫-國家儲訓-興農牛代訓-興農牛(11~12)-義大犀牛(13~) 10年D3位

 

興11(二軍) 34試合(24先発) 12勝6敗3S2H 177.1IP ERA4.06 K/9 3.30 BB/9 3.45 K/BB 0.96 GO/AO1.81

興12 16試合(7先発) 1勝4敗 44IP ERA5.73 K/9 3.27 BB/9 6.75 K/BB 0.48 GO/AO2.21 FIP6.40  QS28.6%

義13 2試合 2IP ERA0.00 K/9 4.50 BB/9 0.00 K/BB - GO/AO4.00 FIP2.42 

 

台湾では貴重なアンダースロー。低めにボールを集めゴロを打たせて取る投球スタイル。2011年に二軍の投手不足から積極的に起用され177.1IPは二軍のシーズン最多投球回の記録となっている。12年は先発ローテ入りするも満足いく結果を残せず6月末に二軍降格。投球過多による故障もあり昨季は一軍2試合の登板にとどまった。

 

 

31 黃劉清(ファン・リゥチン) 26歳 右右

 

彰化縣出身

桃園農工-開南大學-台中威達-興農牛代訓-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 10年D7位

 

興11(二軍) 30試合(8先発) 1勝6敗1S2H 64.2IP ERA6.12 K/9 4.04 BB/9 5.85 K/BB 0.69 GO/AO0.69

興12 1試合 1IP ERA36.00 K/9 9.00 BB/9 18.00 K/BB 0.50 GO/AO0.00 FIP7.56 

義13(二軍) 17試合(11先発) 2勝3敗1S 48IP ERA3.19 K/9 3.75 BB/9 5.44 K/BB 0.69 GO/AO0.72 

 

制球に課題残すアンダースロー。高校時代はスリークォーターだったが球速が出なかったため下手投げに転向。アマチュア時代は2桁奪三振を奪った試合がそこそこあったようだがプロ入り後は成績が低迷。今季も平凡な成績だと整理対象になるだろう。

 

 

32 羅政龍(ルォ・ジェンロン) 27歳 左左

 

台東縣出身

成功商水-台灣體院(富邦公牛)-代訓紅レンタル-合作金庫-興農牛代訓-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 09年D2位

 

興11 27試合(14先発) 4勝5敗 91.2IP ERA5.50 K/9 5.11 BB/9 5.99 K/BB 0.85 GO/AO1.27 FIP5.39 QS42.9%

興12 25試合(9先発) 4敗 43IP ERA7.53 K/9 5.23 BB/9 8.79 K/BB 0.60 GO/AO1.16 FIP6.42  QS11.1%

義13(二軍) 13試合(4先発) 1勝4敗 22.1IP ERA9.27 K/9 8.87 BB/9 12.49 K/BB 0.71 GO/AO1.06

 

ノーコンが一向に改善されない崖っぷち左腕。150キロ近くを出していたストレートの球速を抑えたり、投球フォームの改善に取り組むなどして請求の改善に努めているようだが一向に改善されないまま。試合でもあからさまにボールと分かる球だらけで目を覆いたくなるほど。義大は今年2名の選手に前期までの契約のみを結んだとされ、1人がこの羅政龍との噂。つまり前期結果が出せなければ後期から解雇もあり得る。なんとかまずは開幕一軍をつかみ取りたい。

 

 

47 范玉禹(ファン・ユユ) 19歳 右左

 

花蓮縣出身

花蓮體中-義大犀牛 13年高D1位

 

義13(二軍) 2試合 2IP ERA0.00 K/9 9.00 BB/9 0.00 K/BB - GO/AO1.00

 

まだまだ成長の可能性を秘めるプロスペクト。昨年高校生ドラフトで1位指名、二軍での登板とウインターリーグでチーム最多イニングとなる23イニングを投げ経験を積んだ。持ち球であるカーブ、スライダーに続く変化球として同じチームの陽建福からはシンカー、林其緯からはカーブを教わり、193cmの恵まれた体格から見ると軽めの88キロの体重も100キロを目標に増量を目指している。目指すは開幕一軍。

 

 

40 希克(アンドリュー・シスコ) 31歳 左左 →6/11に解雇

 

アメリカ出身

イーストレイク高-カブス-ロイヤルズ-ホワイトソックス-ジャイアンツ-ヤンキース-メキシカンリーグ・カンペチェ-米独立・ペイトリオッツ-メキシカンリーグ・ベラクルス-義大犀牛(13~)

 

義13 21試合(21先発) 8勝6敗 133.1IP ERA2.70 K/9 6.14 BB/9 2.57 K/BB 2.39 GO/AO1.16 FIP3.38 QS76.2% 

 

史上初の「シーズン途中解雇で防御率のタイトル獲得」という珍記録を達成した、義大の前期優勝に大きく貢献した208cmの大型左腕。外国人獲得期限ギリギリの8月末に解雇され、中国語を学ぼうと努力する姿、前期の活躍ぶりから解雇を惜しむファンも多かったが月を追うごとに投球内容が悪化していたため、解雇はやむない選択であっただろう。高身長を生かした角度のあるストレート、スライダーとフォークのコンビネーションで打者を料理する。3月には体重を22キロも落としチームに合流、皆を驚かせた。

 

 

45 偉克(エスマーリング・バスケス) 31歳 右右 →7/19に解雇

 

ドミニカ出身

レヒーノ・カミロ高-ダイヤモンドバックス-ツインズ-米独立・ランカスター・バーンストーマーズ-義大犀牛(14~)

 

先発としての期待がかかる右腕。メジャーではリリーフでの登板メインで通算4年で147試合に登板も昨年は肩の故障の影響で米独立で5試合の登板に終わった。それでもドミニカ・ウィンターリーグでは12試合を投げて0勝3敗、防御率4.94という成績を残し、故障からの復活をアピールした。ただリリーフの弱い義大では長いイニングを投げることが先発にはより一層求められるだけに先発経験の少ない彼が活躍できるかは疑問符がつく。リリーフでは96~98マイルのボールを投げるも肩の手術歴があり、またメジャー通算のBB/9が5.3と制球にも不安を残す。

 

 

55 賈西亞(フレディ・ガルシア) 38歳 右右 →5/3に登録

 

ベネズエラ出身

アストロズ-マリナーズ-ホワイトソックス-フィリーズ-タイガース-ホワイトソックス-ヤンキース-オリオールズ-義大犀牛(14~)

 

職棒でプレーするメジャー出身投手としては最多の通算156勝をあげた超大物。今年3月にブレーブスを放出された後、マイナーでプレーすることを望まず、またホワイトソックス時代のチームメートだったヤクルトの投手コーチ高津臣吾からヤクルト入団のオファーも受けたがそれも断り台湾に来たということから余程出場機会を求めていたのであろう。月給は昨年の大物曼尼(マニー・ラミレス)を超える4.5万米ドルだが、出来高次第では最高5.6万米ドルを得られる契約。また契約は11月末までだが球団側が4回契約を見直す機会を持つことができ、8月末の外国人登録期限までに成績不振であれば解雇も可能。直球の球速は85~90マイルほどと落ちてはいるがフォークなどの変化球は高いレベルを誇っている。5月10日の中信兄弟戦で先発予定だが、本人の試合に出たい意志が強く予定を早めリリーフ登板の可能性もある。

 

 

52 坎諾(ルイス・ビスカイーノ) 40歳 右右 →6/11に登録、8/13に解雇

 

ドミニカ出身

アスレチックス-ブルワーズ-ホワイトソックス-ダイヤモンドバックス-ヤンキース-ロッキーズ-カブス-インディアンス-統一7-11ライオンズ(13)-オリオールズ-メキシカンリーグ・ユカタンライオンズ-義大犀牛(14~)

 

統一13 14試合 2敗6S2H 14.2IP ERA1.23 K/9 11.05 BB/9 1.23 K/BB 9.00 GO/AO0.53 FIP2.26 

 

MLB通算543試合に登板の実績あるリリーバー。昨年は8月後半から統一に途中入団し不安定な林岳平に代わる抑えを任され、台湾シリーズでは1勝3Sを記録し優秀選手賞を獲得。オフに球団側から契約延長を打診されるも拒否し1月にオリオールズとマイナー契約。しかし約2か月で放出され、今季はメキシカンリーグでプレーしていた。常時140キロ台後半をマークするストレートとスライダーの2つの球種の組み合わせで勝負する。

 

 

43 克拉帝(ビクター・ガラテ) 30歳 左右 →7/19に登録

 

ベネズエラ出身

アストロズ-ドジャース-ナショナルズ-マーリンズ-ブルワーズ-米独立ヨーク・レボリューション-メキシカンリーグ・サルティーヨ-義大犀牛(14~)

 

先発としての活躍が期待されるパワフルな左腕。ナショナルズ時代の09年に4試合のメジャーでの登板があり、13年からはメキシカンリーグで先発として起用されK/9が10を超える奪三振マシーンぶりを発揮。マイナー通算のBB/9は4.2と高いものの先発時の方が四球が少ない。上半身を捻るインステップ投法で職棒でも三振の山を築く。

 

 

52 路易士(ロミー・ルイス) 32歳 左左 →8/21に登録

 

ラ13 15試合 1勝1敗4S1H 20IP ERA0.90 K/9 6.30 BB/9 3.15 K/BB 2.00 GO/AO1.75 FIP3.72 

 

アメリカ出身

ニューポート高-オリオールズ-ブルージェイズ-米独立・ブリッジポートブルーフィッシュ-米独立・ヨークレボリューション-Lamigo桃猿(13)-米独立・ヨークレボリューション-義大犀牛(14~)

 

昨年ラミゴで一時期抑えとして活躍した左腕。昨年在籍時の登録名は「雷弋士」だったが今年はかつて元巨人・ルイスの台湾在籍時の登録名と同じ「路易士」に。今季は米独立で45試合に登板しERA2.15と好調をキープし台湾へ。max152キロの速球と「さらに良くなった」と語るカーブ、スライダーなどを武器に2年連続で台湾の打者を料理する。

 

 

1 黃勝雄(ファン・シェンション) 24歳 左左

 

台東縣出身

台東農工-嘉南藥理科技大學-La New熊レンタル-台中威達-義大犀牛(14~) 13年D1位

 

高校、大学共に名門校出身ではなく、家庭も裕福でない環境の中、アメリカ式のトレーニングと投球制限を課すことで徐々に成長、現在では左腕ながら最速154キロ(平均142~145キロ)を投げるまでになった。制球に課題を残すものの職棒では貴重な左腕の本格派投手であり、いきなり開幕ローテ4番手あたりに入ることも十分考えられる新戦力である。心配の種はあちこちでアマチュア代表として試合に出続けたことで起こるかもしれない勤続疲労。

 

 

96 林羿豪(リン・イーハオ) 23歳 右右

 

新竹市出身

西苑中學-読売ジャイアンツ-義大犀牛(14~) 13年D2位

 

義大の新守護神。とはいえNPB時代から制球に課題があり抑えを任せるには不安が残る。昨年のWBC2次リーグ日本戦では延長10回に中田翔(日本ハム)から決勝犠飛を打たれた。自信の決め球であるフォークは外側、まっすぐ、内側に落ちる3種類があり、フォークで打者の内角を攻められることから劉志昇投手コーチからも高い評価を受けている。

 

 

41 蕭一傑(シャオ・イジェ) 28歳 右右

 

屏東縣出身

高苑工商-日南学園高-奈良産業大学-阪神タイガース-福岡ソフトバンクホークス-義大犀牛(14~) 13年D3位

 

阪神でかつてドラフト1位指名され、背番号19を背負った右腕。チーム事情ゆえ阪神ではなかなか活躍する機会を与えられず入団から4年で戦力外、ソフトバンクでも三軍での登板が主だった。しかし本人は「ソフトバンクに入って中継ぎとしても投げるようになって違う経験ができたことで、今は先発とリリーフどちらでもこなせるようになった」と語る。義大ではリリーフ起用が濃厚。

 

 

95 簡嘉佑(ジェン・ジァヨウ) 23歳 右右

 

台北市出身

中道中學-台北體院-台北市-台北體院-崇越科技-國訓中心-台北市-義大犀牛(14~) 13年D5位

 

昨年の春季リーグでノーヒットノーランを達成した先発タイプの右腕。直球は最速142キロ(平均139キロ)ながら制球力と質の高いスライダーとフォークで勝負する。課題はスタミナで先発時は6回あたりに崩れることが多い。

 

 

17 黃柏揚(ファン・ボーヤン) 25歳 右右

 

台北市出身

秀峰高中-萬能科技大學-兄弟象レンタル-國訓中心-台北市-台東綺麗珊瑚-義大犀牛(14~) 13年D7位

 

國訓時代に練習時代での登板時にイップスにかかり、その後社会人チームの台北市にも所属したがイップスが理由で解雇となった。イップスを解消するきっかけとなったのは思考の転換。「トレーニングのつもりでピッチングをすることで」思い通りに投げられるようになったという。アマチュア時代目立った成績は残していないものの、「楽しむ野球」でプロでの活躍を目指す。

 

 

49 羅嘉仁(ルォ・ジャーレン) 28歳 右右

 

屏東縣出身

善化高中-中國文化大學-合作金庫-アストロズ-ポップコーンリーグ・台東綺麗珊瑚-義大犀牛(14~) 14年D1位

 

今年のドラフトにおける唯一のMLB経験者。昨年は13試合に登板しERA4.19。max100マイルを記録した速球が武器だが今季は低迷、3月にマイナーに降格し4月には40人ロースターからも外され、制球を乱し直球も85マイルしか出ないという噂まで流れていた。ただポップコーンリーグでは154キロをマークするなど球速は落ちていないことをアピール。球団側はセットアッパーを任せたい意向だが、本人は再度アメリカでプレーする可能性があり、球団が提示する契約が重要となりそうだ。

 

 

74 蔡欣宏(ツァイ・シンホン) 24歳 右右

 

高雄縣出身

東石高中-台灣體大-兄弟象レンタル-台灣電力-義大犀牛(14~) 14年D3位

 

リリーフでの起用が予想される速球派右腕。08年にカブスと契約を結ぶもメディカルチェックで肘に骨の棘が見つかり契約ならず。その2年後の10年には右肩を故障し手術、1年は投げられなかったためその後休学しすぐ兵役という選択肢を選んだ。兵役後はリハビリを進め13年春から復帰、今年のポップコーンリーグではmax146kmをマーク。投球はほぼ速球で押していくタイプで、たまにスライダーを入り混ぜていく。

 

 

65 陳冠儒(チェン・グヮンルー) 23歳 左左

 

台南市出身

東石高中-輔仁大學-新北市-國訓中心-義大犀牛(14~) 14年D4位

 

様々なハンデを乗り越えた左腕。身長166cmと小柄ながら、平均133~139kmの直球とスライダー、そして最近アウトピッチとして比率を高めているチェンジアップで打者を料理する。彼が一躍注目を浴びたのは11年のワールドポートトーナメントでの対キューバ戦先発。なんと先発完投し1失点に抑え勝利、周囲を驚かせた。元々右利きだったが小5時に多指症にかかり右手の指が6本になってしまったことを受けコーチが左腕転向を勧めた。アマ時代は先発中心だったが、職棒では左の中継ぎとして活躍できれば面白い存在になれそうだ。

 

 

90 黃思漢(ファン・スーハン) 24歳 右右

 

高雄縣出身

美和中學-嘉義大學-環球科技大學-統一獅レンタル-台中威達-國訓中心-新北市-義大犀牛(14~) 14年D5位

 

昨年兄弟にドラフト7巡目で指名されたが球団側が「すでに投手の人数が足りている」として契約せず。本人はその知らせを球団から直接知らされずニュースを見て知り驚いたという。その時は野球を辞めることも考えたが家族や友人の励ましもありもう一度プロを目指すため新北市でプレーした。max143kmの直球とスライダー、フォークが持ち球。左足を高く上げる下半身に負担のかかるフォームが特徴的で、本人もプロ入り後引き続き下半身の安定感をトレーニングで高めたいとのこと。

 

 

82 曾冠儒(ツェン・グヮンルー) 25歳 左左

 

台北市出身

中道中學-嘉義大學-興農牛レンタル-台中威達-國訓中心-新北市-義大犀牛(14~) 14年D8位

 

コントロールを改善したい細身の左腕。173cm、56kgと痩せすぎといえるレベルで細く、フォームは右足を高く上げる細身の体には負担のかかるであろうもので、また上半身が足を踏み出した際に遅れて出てくる悪い癖があり、うまく力をボールに伝えられていない。アマ時代は中継ぎながらノーコンのため出場機会も少なかった。

 

 

・捕手

 

7 鄭達鴻(ジェン・ダーホン) 33歳 右左 C LF RF

 

台東縣出身

高苑工商-中國文化大學-國家儲訓-興農牛代訓-興農牛(05~12)-義大犀牛(13~) 03年代訓D5位

 

興11 114試合 .319(433-138) 5本 71点 13盗塁 .391/.423 OPS.813 BB% 8.65% K% 10.66% RCWIN 1.16 8失策 守備率.980

興12 105試合 .283(360-102) 1本 37点 5盗塁 .367/.353 OPS.720 BB% 10.93% K% 11.40% RCWIN -0.34 6失策 守備率.983

義13 107試合 .289(304-88) 0本 32点 17盗塁 .353/.368 OPS.721 BB% 7.23% K% 10.69% RCWIN 0.11 3失策 守備率.989

 

捕手と左翼両方をこなす俊足捕手。盗塁阻止率が年々悪化しており守備の負担を考慮して外野に固定したほうがいいようにも思える。今季はレギュラーの高國輝が一年間ケガで出場できないことから、もう少し外野での出場が増えるか。

 

 

20 林琨笙(リン・クンシェン) 27歳 右右 C 

 

台中市出身

台中高農-台灣體院(富邦公牛)-台中威達-國家儲訓-興農牛(11~12)-義大犀牛(13~) 10年D4位

 

興11 71試合 .272(169-46) 1本 16点 0盗塁 .347/.331 OPS.679 BB% 9.18% K% 7.14% RCWIN -0.48 6失策 守備率.980

興12 88試合 .282(252-71) 4本 25点 1盗塁 .343/.405 OPS.748 BB% 7.47% K% 11.03% RCWIN -0.15 1失策 守備率.996

義13 91試合 .239(226-54) 0本 32点 0盗塁 .288/305 OPS.593 BB% 6.27% K% 11.37% RCWIN -1.02 5失策 守備率.987

 

レギュラーの守備型捕手。昨季は48%という高い盗塁阻止率を記録する一方で、打撃成績は過去2年から大きく数字を落とした。8月、9月共に打率.167と低迷したのが響いた形に。

 

 

2 方克偉(ファン・ケウェイ) 26歳 右右 C 1B

 

嘉義縣出身

高苑工商-立德大學-La New熊レンタル-統一獅レンタル-統一7-ELEVEn獅練習生-兄弟象(10)-興農牛(10~12)-義大犀牛(13~) 09年D10位

 

興11 59試合 .315(124-39) 1本 11点 0盗塁 .353/.419 OPS.773 BB% 6.02% K% 16.54% RCWIN 0.14 1失策 守備率.987

興12 47試合 .223(130-29) 2本 10点 1盗塁 .299/.338 OPS.637 BB% 8.28% K% 17.93% RCWIN -0.46 3失策 守備率.984

義13 50試合 .293(82-24) 0本 7点 3盗塁 .376/.341 OPS.718 BB% 8.51% K% 12.77% RCWIN 0.17 1失策 守備率.989

 

打撃型捕手として活路見出したい3番手捕手。ルーキーだった10年に兄弟から興農にトレード。捕手の守備に集中すると打撃に頭がいかなくなるタイプのようで、いっそのこと代打の切り札的な役割を狙った方がチャンスは多いであろう。

 

 

29 陽冠威(ヤン・グワンウェイ) 25歳 右右 C 1B RF

 

台東縣出身

華興中學-中國文化大學-崇越科技-國訓中心-義大犀牛(13~) 12年D4位

 

義13 23試合 .270(37-10) 1本 8点 1盗塁 .286/.378 OPS.664 BB% 4.76% K% 19.05% RCWIN -0.04 2失策 守備率.955

 

パワーに自信の打撃型捕手。ルーキーイヤーの昨年は二軍で5本塁打を放ち、一軍でもプロ初ホームランを放った。ジョシュア打撃コーチも「1年で20本打てる力を持っている」と評すほどの長打力を持ち、昨年のウインターリーグでは出場機会を求めて右翼を守り、今年の春季キャンプでも外野守備に取り組む模様。



5 林憲章(リン・シェンジャン) 26歳 右右 C

 

花蓮出身

穀保家商-嘉義大學-台北市-國訓中心-義大犀牛自主育成-義大犀牛(14~) 13年D8位

 

義13(二軍) 2試合 .167(6-1) 0本 1点 0盗塁 .167/.167 OPS.334 BB% 0.00% K% 16.67% 0失策 守備率1.000 CS% 20.0%


活躍は未知数のルーキー。高校時代は黃志龍、謝榮豪とバッテリーを組み打線も中軸を任されるなど活躍したが大学で出場機会が激減、一年半休学し台北市でプレー。その後はまた大学に戻り25歳になるまでプレーしたがやはりチャンスは得られず。國訓で兵役についた後義大の自主育成選手となり昨オフ指名を受けた。情報が少なく、掴みどころのない選手。


 

26 蔡友達(ツァイ・ヨウダー) 24歳 右右 C 3B

 

屏東縣出身

台東體中-大同高中-台北體院-國訓中心-桃園航空城-義大犀牛(14~) 14年D6位

 

日本人に覚えやすそうな名前のルーキー捕手。捕手としてのキャリアは浅く三塁手としてプレーしていたが、レギュラー捕手の卒業により大2から捕手にコンバートされた。肩は三塁手出身なだけあって悪くはないが配球が単調になり気味で、キャッチング能力が未熟なため落ちるボールの処理が上手くない。打撃は長打力を秘めたフルスイングが魅力的だが、同時にコンタクト能力の低さと内角攻めへの脆さを晒している。

 

  

・内野手

 

9 林益全(リン・イーチュエン) 29歳 右左 1B

 

高雄市出身

南英商工-台灣電力-興農牛代訓-台灣電力-興農牛(09~12)-義大犀牛(13~) 07年D1位

 

興11 101試合 .318(368-117) 8本 55点 2盗塁 .383/.462 OPS.845 BB% 9.16% K% 13.49% RCWIN 1.32 15失策 守備率.973

興12 113試合 .371(450-167) 13本 92点 2盗塁 .419/.573 OPS.993 BB% 6.54% K% 9.41% RCWIN 3.12 10失策 守備率.977

義13 113試合 .357(417-149) 18本 79点 4盗塁 .415/.549 OPS.965 BB% 8.14% K% 8.99% RCWIN 2.94 13失策 守備率.984

 

台湾球界ナンバーワン野手。昨季は7月18日まで打率4割をキープ、シーズンMVPを獲得。開幕から6月末まではマニーラミレスが4番を打ち、林益全はその後の5番に入っていたためのびのびと打席に入っている印象だった。ただ7月以降1か月の本塁打数が1本ずつしかないのがやや気がかりだが、今季もおそらく4番起用が濃厚。マークもより一層厳しくなるが活躍を期待したい。昨季は大量ビハインドの場面で投手として起用されフォームはぎこちないものの見事1アウトをとった。

 

 

88 鄭兆行(ジェン・ジャオハン) 37歳 右右 3B 1B 2B SS

 

花蓮縣出身

華興中學-中國文化大學-興農牛(00~12)-義大犀牛(13~) 99年興農自由契約

 

興11 72試合 .241(191-46) 0本 18点 3盗塁 .291/.288 OPS.579 BB% 6.10% K% 11.27% RCWIN -0.97 16失策 守備率.945

興12 74試合 .267(240-64) 1本 24点 0盗塁 .305/.333 OPS.638 BB% 5.62% K% 10.11% RCWIN -0.98 15失策 守備率.954

義13 100試合 .313(319-100) 0本 38点 3盗塁 .351/.379 OPS.730 BB% 5.43% K% 8.00% RCWIN 0.15 15失策 守備率.965

 

台湾を代表する名ショートも昨季は三塁を初めとして様々なポジション、打順を打ちチームに貢献し規定打席未到達ながらも3年ぶりの3割で月給6万元アップを勝ち取った。今季は三塁を守る新外国人の李納列斯が加入し、出場機会減が予想されるがしぶとい打撃、若手への指導役としての期待もかかる。

 

 

54 林瑋恩(リン・ウェイエン) 26歳 右右 SS

 

雲林縣出身

華興中學-強恕中學-合作金庫レンタル-台北體院-台北縣-興農牛代訓-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 10年D9位

 

興11(二軍) 60試合 .230(217-50) 2本 13点 11盗塁 .325/.350 OPS.675 BB% 11.00% K% 13.72% 20失策 守備率.941

興12 33試合 .161(31-5) 0本 2点 1盗塁 .212/.194 OPS.406 BB% 2.78% K% 16.67% RCWIN -0.37 7失策 守備率.894

義13 101試合 .238(319-76) 1本 35点 7盗塁 .295/.285 OPS.581 BB% 7.42% K% 12.09% RCWIN -1.44 21失策 守備率.960

 

昨年大ブレイクした次代のショート。開幕から「9番・遊撃」でスタメン定着、数々の美技で投手陣を救った。とにかく守備範囲が広く捕ってからが速い。課題はスタミナで、昨年の8~10月の月間打率が.177、.197、.152。打力が向上すれば上位打線を任せられる存在に。

 

 

24 陳凱倫(チェン・カイルン) 27歳 右右 2B SS

 

屏東縣出身

桃園農工-開南大學-代訓藍レンタル-桃園航空城-國家儲訓-興農牛代訓-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 10年D5位

 

興11(二軍) 58試合 .340(212-72) 3本 37点 26盗塁 .419/.491 OPS.910 BB% 10.89% K% 14.11% 6失策 守備率.980

興12 65試合 .228(167-38) 0本 13点 1盗塁 .299/.287 OPS.586 BB% 8.21% K% 18.46% RCWIN -1.00 9失策 守備率.969

義13 76試合 .275(262-72) 2本 30点 5盗塁 .345/.340 OPS.685 BB% 7.67% K% 14.33% RCWIN -0.41 6失策 守備率.986

 

レギュラー二塁手。代訓時代の11年に二軍で盗塁王を獲得して以降順調に成長、昨年は林瑋恩との若手二遊間を形成しクリーンナップ以外の全ての打順を経験し安定した守りも披露。昨年は得点圏で打率.308、28打点とよく打った。

 

 

14 林宗男(リン・ゾンナン) 33歳 右右 3B SS 2B CF

 

屏東縣出身

高苑工商-輔仁大學-興農牛代訓-興農牛(06~12)-義大犀牛(13~) 04年代訓D2位

 

興11 119試合 .244(410-100) 3本 45点 13盗塁 .295/.322 OPS.617 BB% 5.63% K% 16.67% RCWIN -1.53 28失策 守備率.944

興12 69試合 .235(170-40) 0本 9点 4盗塁 .330/.271 OPS.600 BB% 9.80% K% 14.71% RCWIN -0.85 25失策 守備率.908

義13 72試合 .320(241-77) 1本 30点 6盗塁 .378/.402 OPS.781 BB% 8.00% K% 11.27% RCWIN 0.46 14失策 守備率.942

 

あまりの失策の多さからネット上で「E男」と揶揄された(本人もこれをかなり気にしている)ベテランが目を覚ましたかのような活躍。規定未到達ながら初の打率3割達成で最佳進步獎(前年の成績よりも大きく成績を伸ばした選手に贈られる賞)を獲得した。後期打線が機能しなかった義大においても唯一気を吐き続け9月打率.357、10月.317の好成績。開幕時は二軍スタートながら打撃の好調さを買われ一軍定着、さらに怪我人によって空いた穴にうまくはまった感がある。

 

 

6 藍少白(ラン・シャオバイ) 28歳 右左 2B 3B

 

高雄市出身

三民高中-台灣體院(富邦公牛)-統一獅レンタル-台灣電力-興農牛代訓-興農牛(10~12)-義大犀牛(13~) 08年D3位

 

興11 101試合 .233(258-60) 3本 32点 2盗塁 .301/.314 OPS.615 BB% 6.73% K% 14.48% RCWIN -1.23 15失策 守備率.959

興12 67試合 .250(172-43) 0本 19点 1盗塁 .343/.291 OPS.634 BB% 10.45% K% 15.92% RCWIN -0.47 9失策 守備率.958

義13 48試合 .221(95-21) 0本 9点 1盗塁 .295/.253 OPS.548 BB% 8.49% K% 16.98% RCWIN -0.66 1失策 守備率.992

 

内野のバックアップ。昨年のスタメン出場は20試合にとどまり、打撃成績も振るわなかったが1失策のみでシーズンを終えた守備は評価できる。今季は二遊間を守れるルーキー2人が加入しますます立場は厳しくなると予想される。今季から両打→左打に登録変更。

 

 

51 黃智培(ファン・ジペイ) 27歳 右右 1B 3B

 

台東縣出身

台東農工-國立體院(台灣啤酒)-合作金庫-國家儲訓-興農牛代訓-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 10年D1位

 

興11(二軍) 22試合 .302(86-26) 1本 15点 20盗塁 .358/.407 OPS.765 BB% 6.32% K% 13.68% 3失策 守備率.982

興12 15試合 .220(59-13) 0本 6点 1盗塁 .254/.305 OPS.559 BB% 3.17% K% 14.29% RCWIN -0.42 0失策 守備率1.000

義13 31試合 .225(89-20) 0本 4点 1盗塁 .303/.281 OPS.584 BB% 9.71% K% 16.50% RCWIN -0.38 3失策 守備率.961

 

過去2年期待を裏切り続けたパワーヒッター。アマチュア時代は不動の4番としてスイングスピードと合わせて一塁までの到達時間が4秒ほどという脚力も評価が高かった。11年末に職棒史上5位の契約金460万元で興農に入団、ポスト彭政閔(兄弟)として大きな期待がかけられた。しかし彼を苦しめたのは椎間板ヘルニア。昨年6月に手術を受け開幕までには間に合う模様。2年連続で三塁のスタメンを勝ち取るも結果が出せないシーズンが続いたが今季はオープン戦で好調をキープ。年齢も年齢だけにそろそろ意地を見せたいところだ。

 

 

72 張鎧(ジャン・カイ) 27歳 右右 3B 2B 1B

 

新北市出身

華興中學-開南大學-代訓藍レンタル-台北縣-興農牛代訓-台北縣-新北市-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 09年D10位

 

興12 33試合 .176(68-12) 1本 4点 0盗塁 .263/.235 OPS.498 BB% 6.33% K% 16.46% RCWIN -0.60 4失策 守備率.947

義13 15試合 .200(15-3) 0本 0点 0盗塁 .294/.267 OPS.561 BB% 11.76% K% 5.88% RCWIN -0.06 0失策 守備率1.000

 

少ないチャンスをものにしたい3年目の内野手。昨年は後期の試合終盤に三塁守備固めとしての途中出場でそのまま打席に入ることが多かった。19.9%→10.4%→9.1%と二軍での三振率が年々改善されているのは評価できる。走力も12年に二軍で9盗塁(47試合)と平均以上。

 

 

10 紀榮家(ジ・ロンジァ) 29歳 右右 3B 1B C →5/16に引退

 

台中高農-台灣體院(富邦公牛)-La New熊代訓-台灣電力-台中威達-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 11年D5位

 

興12 35試合 .205(73-15) 0本 14点 0盗塁 .234/.260 OPS.494 BB% 3.85% K% 25.64% RCWIN -0.55 3失策 守備率.940

義13(二軍) 46試合 .289(121-35) 2本 18点 3盗塁 .315/.405 OPS.720 BB% 3.13% K% 14.06% 9失策 守備率.957

 

崖っぷちの内野手。羅政龍ともう一人の「前期のみ契約」は彼との噂。アマチュア時代は捕手としてプレー、入団直後も捕手として起用されていたが後にアマチュア時代に評価されていた肩を生かしてか三塁手に転向。12年は一軍でもたまにスタメン起用されていたが、昨季は一軍出場なし。二軍でもそこそこの成績だが選球眼の悪さが目につく。(昨年の四球率3.12%)一軍の内野の競争が熾烈になる今年の義大では活躍は厳しい。前期終了後に解雇される可能性は申し訳ないが高いと見るべきだろう。

 

 

44 李那瑞(ドネル・リナレス) 31歳 右右 3B 1B →4/12に解雇

 

キューバ出身

ブレーブス-メキシカンリーグ・ラグーナ-メキシカンリーグ・モンクロバ-メキシカンリーグ・タバスコ-義大犀牛(14~)

 

「3番・三塁」での起用が濃厚な外国人野手。元中日のオマール・リナレスの甥で、打高のメキシカンリーグとはいえここ2年は打率3割超えを果たし、昨年のOPSは.923。守備は昨年35試合出場で11失策と不安が残る。

 

 

64 林威廷(リン・ウェイティン) 25歳 右右 SS 2B CF

 

台北市出身

平鎮高中-台灣體大-中信鯨レンタル-崇越科技-國訓中心-台灣電力-義大犀牛(14~) 13年D4位

 

激戦区の内野レギュラーに挑む俊足ルーキー。安定した守備も売りで内外野問わず守ると宣言。腕力に課題があり、打撃は長打を捨てて出塁を狙うスタイル。

 

 

25 方玄宗(ファン・シュエンゾン) 26歳 右右 2B

 

台南市出身

南英商工-台灣體院(富邦公牛)-國訓中心-台北市-義大犀牛(14~) 13年D6位

 

こちらも一年目からの内野レギュラーを狙うルーキー。大学時代は控えに甘んじたものの國訓時代に再び試合に出るチャンスを得た。二塁守備の評価は高いものの、選球眼が課題で打撃に難あり。目標とする選手は松井稼頭央(楽天)とのこと。

 

 

38 楊智喬(ヤン・ジーチャオ) 19歳 右右 SS 

 

屏東縣出身

美和高中-義大犀牛(14~) 14年D9位

 

小柄なショートストップ。165cm、78kgと小柄な体格ながら速いボールに強く、内角のボールも強く引っ張ることができる。守備に関してはSSとしては守備範囲が広く、肩と安定感はそれなりだが、捕ってから投げるまでのスピードが若干遅い。今年の王貞治杯では9番を打ちながら9打点を挙げ打点王に輝いた。

 

 

37 楊承駿(ヤン・チェンジュン) 26歳 右右 2B 3B SS LF 

 

台東縣出身

三民高中-台灣體大-興農牛レンタル-崇越科技-國訓中心-台中威達-義大犀牛(14~) 14年D10位

 

パンチ力ある打撃と安定感ある守備が持ち味の内野手。アマではここ数年は2Bか3Bを守ることが多かった。打撃についてはセンターラインを守る内野手としては平均以上の長打力と高校時代から優れている選球眼で球数を投げさせられるのが持ち味で、外角への変化球への対応が上手くなればもう一段レベルアップできる。守備は範囲は平凡も安定感あるキャッチングと強肩により送球の安定感を生み出している。今年のポップコーンリーグでも数字を残しており、10巡目で残っていたのが不思議なくらいに掘り出し物の選手となる可能性は大いにある。

 

 

4 羅國禎(ルォ・グォジェン) 34歳 RF 2B

 

台北市出身

臺北體院-台北縣-統一7-ELEVEn獅練習生-統一7-ELEVEn獅隊(12~13)-義大犀牛(14~) 11年D3位

 

統11(二軍) 42試合 .239(88-21) 1本 11点 4盗塁 .299/.341 OPS.640 BB% 6.06% K% 24.24% 4失策 守備率.943

統12(二軍) 58試合 .212(165-35) 2本 26点 5盗塁 .298/.297 OPS.595 BB% 9.18% K% 25.00% 11失策 守備率.907

統13 1試合 .000(2-0) 0本 0点 0盗塁 .000/.000 OPS.000 BB% 0.00% K% 0.00% RCWIN -0.07 0失策 守備率1.000

 

ついに夢を叶えた元スポーツアナウンサー。昨年シーズン最終戦で「2番・右翼」で悲願の一軍初出場を果たす。学生時代に本格的な野球経験がなく、アナウンサーを辞職した後は社会人の台北縣で練習を積み統一に入団した。夢を諦めない彼の姿勢は野球ファンに感動を与えたがオフに解雇、しばらく所属先未定の状況が続いていたが、2月に義大が獲得を表明。義大のダラス・ウイリアムズ監督は「彼の野球を愛する気持ちは素晴らしいものがあり、若い選手にもそれを伝えてくれれば」と語っている。今季まずは一軍でプロ初安打を放ちたい。

 


・外野手

 

66 張建銘(ジャン・ジェンミン) 34歳 左左 RF

 

花蓮縣出身

中華中學-台北體院-國家儲訓-興農牛代訓-興農牛(04~12)-義大犀牛(13~) 03年代訓D2位

 

興11 115試合 .323(439-142) 1本 55点 2盗塁 .375/.401 OPS.776 BB% 4.93% K% 10.68% RCWIN 0.54 1失策 守備率.995

興12 87試合 .334(299-100) 7本 51点 0盗塁 .386/.485 OPS.871 BB% 5.44% K% 14.20% RCWIN 0.91 0失策 守備率1.000

義13 100試合 .279(401-112) 2本 55点 2盗塁 .322/.364 OPS.686 BB% 4.82% K% 13.53% RCWIN -0.21 2失策 守備率.991

 

強肩がトレードマークの「1番・右翼」の切り込み隊長。昨季は打撃成績をやや落としたが、守備では6補殺を記録し相変わらずの強肩ぶりを披露。通算1000安打まで残り25安打で、台湾プロ野球史上16人目の1000本安打達成はほぼ確実。今季は5、6番を任されるケースが増えそうだ。

 

 

15 胡金龍(フー・ジンロン) 30歳 右右 LF

 

台南市出身

南英商工-中國文化大學-國立體院(台灣啤酒)-ドジャース-メッツ-米独立・サザンメリーランド-義大犀牛(13~) 12年D1位

 

義13 99試合 .344(393-135) 5本 38点 12盗塁 .368/.466 OPS.834 BB% 3.62% K% 5.80% RCWIN 1.62 7失策 守備率958

 

MLB初の台湾人内野手。本職は遊撃ながら開幕から4試合で3失策を犯しレフトにコンバート。遊撃を守っていた際は肩の違和感から送球難に陥り、自らの守備に対する自信も失っていたようだが外野に移ってからは無難な守備。とはいえ守備範囲がやや狭く、肩がかなり弱いので平均的な左翼手よりも低い守備力。ただ彼が左翼に移ったおかげで遊撃に新たな若手のスター、林瑋恩が出てきたので結果オーライといったところか。打撃では左腕を打率.476とカモにした。今季も1~3番の上位打線で起用されるだろう。

 

 

28 高國輝(ガオ・グォフイ) 29歳 右右 CF LF RF

 

花蓮縣出身

高苑工商-TML高屏雷公練習生-台北體院-マリナーズ-義大犀牛(13~) 12年D2位

 

義13 102試合 .350(357-125) 14本 65点 5盗塁 .411/.566 OPS.976 BB% 8.54% K% 11.31% RCWIN 3.17 7失策 守備率.965

 

脊髄すべり症の手術により今季絶望の義大のチームの柱。昨季後半から足の痺れなどを感じ歩けなくなることもあったもののDHで試合出場を続けた。しかしオフについに手術を決断、復帰時期としては年末に行われるウインターリーグに照準を合わせている。打撃ではチームに大きく貢献したが、守備は低レベルな失策を開幕当初は連発。本人曰く「台湾の投手は投げるのが遅いので集中力を保ちながら守るのが難しかった」とのこと。

 

 

36 蘇建榮(スー・ジェンロン) 31歳 右右 CF

 

高雄市出身

高苑工商-輔仁大學-合作金庫-興農牛(06~12)-義大犀牛(13~) 05年D1位

 

興11 115試合 .312(324-101) 4本 43点 5盗塁 .389/.383 OPS.771 BB% 8.33% K% 10.68% RCWIN 0.20 0失策 守備率1.000

興12 115試合 .275(403-111) 4本 28点 2盗塁 .357/.333 OPS.690 BB% 5.89% K% 10.53% RCWIN -0.77 1失策 守備率.996

義13 69試合 .190(100-19) 0本 6点 2盗塁 .308/.200 OPS.508 BB% 10.74% K% 8.26% RCWIN -0.84 1失策 守備率.987

 

レギュラーの再奪取狙う守備職人。昨季は胡金龍、高國輝の加入で完全にレギュラーを奪われ、試合終盤の守備固めでの出場が主だった。6月9日の兄弟戦、一死二塁の場面で二塁走者だった彼は次打者の四球で一塁にもランナーがいると思い込み三塁方向へ歩き出し、案の定タッチアウト。その後の守備に入る際号泣していたことが話題となった。

 

 

62 吳宗峻(ウー・ゾンジュン) 30歳 左左 RF LF CF

 

台南市出身

南英商工-國立體院(台灣啤酒)-合作金庫-興農牛代訓-興農牛(10~12)-義大犀牛(13~) 08年D4位

 

興11 113試合 .271(317-86) 5本 44点 0盗塁 .378/.375 OPS.753 BB% 9.47% K% 15.79% RCWIN -0.09 4失策 守備率.977

興12 85試合 .294(214-63) 0本 20点 0盗塁 .390/.388 OPS.777 BB% 10.32% K% 17.46% RCWIN 0.07 3失策 守備率.980

義13 46試合 .293(99-29) 0本 6点 0盗塁 .403/.313 OPS.716 BB% 12.61% K% 14.29% RCWIN 0.03 0失策 守備率1.000

 

打撃で勝負の中堅外野手。昨季は9~10月の出場がほとんどで、過去最少の出場試合数ながら出塁率4割超えと結果は残した。ただ守備の拙さと長打力に欠けるところがネックで起用法に困るところ。高い出塁能力に比べ、アマチュア時代はその名を轟かせた長打力がプロ入り後あまり見られることなく、ここ2年は本塁打なし。年々出場機会を減らしている中、今季は勝負の一年だ。

 

 

57 李家駒(リ・ジァジュ) 26歳 右右 CF LF RF

 

台東縣出身

台中高農-國立體院(台灣啤酒)-中信鯨レンタル-桃園航空城-興農牛代訓-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 10年D6位

 

興11(二軍) 60試合 .325(212-69) 2本 40点 13盗塁 .427/.429 OPS.856 BB% 12.11% K% 14.84% 1失策 守備率.992

興12 22試合 .200(40-8) 0本 2点 2盗塁 .238/.200 OPS.438 BB% 2.38% K% 26.19% RCWIN -0.34 0失策 守備率1.000

義13 36試合 .276(87-24) 0本 11点 2盗塁 .333/.322 OPS.655 BB% 5.94% K% 19.80% RCWIN -0.18 2失策 守備率.963

 

11年に二軍で打点王を獲得しレギュラーへ向けて成長する期待株。昨年は怪我人が出た外野陣の穴を埋める形で終盤にスタメンでの出場が多かった。驚くべきはこの試合出場数で記録した6個の補殺。これは相手が彼に対しノーマークで次の塁を奪おうと無謀な走塁をした結果とも考えられるが、強肩は彼の大きな武器とこれからもなり得るだろう。

 

 

53 徐育澄(シュ・ユーチェン) 27歳 右左 RF LF CF

 

雲林縣出身

東石高中-輔仁大學-國家儲訓-興農牛代訓-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 10年D10位

 

興11(二軍) 60試合 .271(251-68) 1本 28点 10盗塁 .332/.347 OPS.679 BB% 6.52% K% 7.97% 4失策 守備率.974

興12 27試合 .267(30-8) 1本 2点 2盗塁 .353/.367 OPS.720 BB% 8.11% K% 27.03% RCWIN -0.02 2失策 守備率.889

義13 11試合 .400(15-6) 0本 3点 0盗塁 .438/.400 OPS.838 BB% 5.88% K% 23.53% RCWIN 0.08 2失策 守備率.833

 

高い打撃センスを持つ外野手。オフに一度選手としての契約を解除され、トレーナーに転身したがすぐに選手として再度復帰。さすがに解雇、引退選手が多すぎたため球団側が方針転換したと見るのが自然だろう。守備はお粗末ながら、走塁は平均以上、そして二軍では打撃で安定した成績を残している。ただ一軍では打数は少ないながらも三振率が高くやや一軍の投手のボールに苦戦している感がある。

 

 

87 張詠漢(ジャン・ヨンハン) 26歳 左左 RF LF

 

台中市出身

穀保家商-嘉義大學-中信鯨レンタル-台北縣-國家儲訓-新北市-興農牛(12)-義大犀牛(13~) 11年D3位

 

興12 26試合 .196(46-9) 0本 3点 0盗塁 .245/.283 OPS.528 BB% 4.08% K% 32.65% RCWIN -0.29 2失策 守備率.909

義13 2試合 .333(3-1) 0本 0点 0盗塁 .500/.333 OPS.833 BB% 25.00% K% 0.00% RCWIN 0.02 0失策 守備率1.000

 

大学時代に長打力がつき、主に3番を任されていた。職棒の指導者たちからは「四拍子揃った選手」などと高い評価を受けたが、10年のドラフトではまさかの指名なし。その後社会人チームの新北市で1年プレーした。2年連続二軍では3割を打つ活躍ぶりだが層の厚い一軍の外野陣になかなか割って入れず。12年はそこそこチャンスを得るも四球率4%、三振率33%とアプローチに粗さを露呈。李家駒と同じく彼も強肩で昨年は二軍37試合で守備につき6個の補殺を記録。

 

 

3 高孝儀(ガオ・シャオイー) 24歳 右左 CF

 

台東縣出身

穀保家商-中國文化大學-台北市-國訓中心-台北市-義大犀牛(14~) 13年D9位

 

高校時代から1番中堅の俊足選手として活躍、大学時代には長打力も身につけ、1~9番全ての打順を打ったこともある。広い守備範囲が売りで課題は選球眼と盗塁技術だが、目立った国際大会での実績がない中、ドラフト候補の外野手の中では高い評価を受けた。 

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