(WS=Win Shares:勝利に対して選手にどれだけ貢献度があったかを表す指標で、3で割るとその選手の貢献した勝利数が算出される。

ピンク色→新外国人、移籍選手 薄い茶色→新人選手 濃い茶色→二年目(一軍出場なし)の選手 灰色→昨年の高校生ドラフトで指名された選手

参考→http://www.ptt.cc/bbs/Baseball/M.1381927514.A.820.html)

 

 

昨年は惜しくも台湾シリーズ連覇達成とはならなかったLamigo。今季は「帰国組」の外国人そして有力新人も加入し2年ぶりの優勝を狙う。

野手については今季は開幕から怪我で長期離脱していた林智勝、陳冠任が復帰し非常に破壊力ある打線が実現しそう。ただLamigoの場合は怪我が大敵で昨年も開幕前強力打線の評判は高かったが、シーズン終わってみればリーグ3位の502得点に終わった。怪我人が多かった分オーダーを固定できず、リーグ最多の106通りのオーダーでまかなう他なかった。複数ポジションを守れる選手(郭修延、林智平など)が多いLamigoにおいてはオーダーを頻繁に変えることは難しくはないものの、やはりある程度ポジションと打順は固定したいところ。便利屋として重宝されている余德龍も個人的には左翼で一年間起用してもらいたい。

今季のオーダーにおける問題点はDHを誰にするか。昨年はDHを林泓育中心に起用していたが今季は陳金鋒も順調に試合に出場しており昨年以上の出場は見込めそう。ただ林泓育をDH、陳金鋒を左翼または右翼で出場させた場合に想定される守備での損失は意外と大きい。オープン戦でも陳金鋒の守備の怪しさを露呈する場面がしばしばあり、守りへの不安をのぞかせた。ただ逆に陳金鋒をDH、林泓育を捕手にすると今度は彼の弱肩、守備で失う損失も大きい。洪一中監督は黃浩然を昨年に続き正捕手として起用したいと発言していたため、おそらく林泓育をDH、陳金鋒を守りに、という形での起用であろう。最悪陳金鋒には中盤から守備固めを出してしまうというのもアリだ。LF余德龍、CF藍寅倫、RF鍾承佑のような外野布陣ならば守備力はリーグトップクラスになる。

投手陣は昨年218イニングをERA3.47で投げ切ったエース雷力が抜けた穴を正田樹、銳の台湾球界経験者コンビで埋めることになりそうだ。また頼れるベテラン許銘傑も加入。銳、許銘傑は高齢であることが不安要素だが、ローテ4番手以降も曾兆豪、王溢正、王豐鑫、林柏佑らが控えており先発ローテーションは非常に充実している。リリーフは30歳以上が一人もいない若手中心の構成で、昨年50試合以上に登板した陳正達、謝長融が軸となるが両者ともオープン戦での登板がまだないのが気がかりで開幕に間に合わない可能性もある。充実した先発陣に比べリリーフ陣は若干の不安が残るが、大物新人陳禹勳が安定したピッチングをオープン戦で披露しており、彼を昨年固定できなかったセットアッパー、そして兄弟から移籍の米吉亞を抑えで起用すれば勝ちパターンが確立され6、7回は黃中辰、許銘倢、鄭承浩、義大から移籍の黃偉晟あたりでやりくりすれば凌げそうか。

林智勝、陳冠任が32歳、陳金鋒は37歳と打力のある野手はベテランの域に差し掛かりこの充実した打線をキープできるのはおそらくこの1~2年が限界だろう。打線が低調で、リーグ防御率最下位の昨年でさえシーズン終わってみれば首位統一と4.5ゲーム差、後期は2ゲーム差の2位だった。つまりまだ「伸びしろ」はあると言えるチームだ。今年からチアガール「Lamigilrs」は人数を12人から22人に増やし、桃園での応援はより一層華やかさを増すとみられるが、そんなファンの盛り上がりに応える選手たちのパフォーマンスに期待したい。

 

 

2013年オーダー

 

7謝炫任 5林智平 8詹智堯 D林泓育 9鍾承佑 6郭修延 4郭嚴文 3余德龍 2黃浩然

 

(先発)雷力 曾兆豪 波拉斯 王豐鑫 王溢正 林柏佑  

(中継)陳正達 謝長融 黃中辰 許銘倢

(抑え)鄭承浩

 

 

2014年開幕ロースター25人予想

 

8詹智堯 5林智平 3林智勝 D林泓育 7陳金鋒 9鍾承佑 6郭嚴文 4郭修延 2黃浩然

 

(控え)

・捕手 劉時豪 

・内野 葉竹軒 陳雁風

・外野 陳冠任 余德龍

 

(先発)正田樹 銳 許銘傑 王溢正 曾兆豪

(中継)林國裕 鄭承浩 黃中辰 黃偉晟

(セットアッパー)陳禹勳

(抑え)米吉亞

 

 

・監督、コーチ

 

(一軍)

監督:2洪一中

投手コーチ:83曾翊誠

投手コーチ:3吳俊良

打撃コーチ:9陳該發

内野守備走塁コーチ:63蔡昱詳

トレーニングコーチ:59劉品辰

ヘッドコーチ兼外野守備走塁コーチ:56林振賢

 

 

(二軍)

監督:93郭建霖

打撃コーチ:66曾豪駒

トレーニングコーチ:53杜正文

 

 

・投手

 

39 曾兆豪(ツェン・ジャオハオ) 34歳 右右

 

台東縣出身

美和中學-嘉義大學-合作金庫-國家儲訓-中信鯨(04~08)-La New熊(09~10)-Lamigo桃猿(11~) 03年D1位

 

ラ11 22試合 1S8H 23IP ERA3.13 K/9 3.13 BB/9 0.39 K/BB 8.00 GO/AO1.41 FIP3.17

ラ12 30試合(9先発) 4勝5敗4H 73IP ERA5.05 K/9 4.19 BB/9 2.10 K/BB 2.00 GO/AO1.57 FIP5.45 QS33.3% 

ラ13 25試合(22先発) 9勝8敗2S 141.2IP ERA3.75 K/9 4.32 BB/9 2.16 K/BB 2.00 GO/AO1.14 FIP4.25 QS54.5% 

 

低めにボールを集めるゴロボーラー。10年には職棒史上最多の70試合に登板するなどリリーフとしての登板が主だったが、昨年はローテ2番手として久々に先発に専念したシーズンを過ごした。130キロ後半のツーシームにスライダー、フォーク、シンカーなどを投げ分け、高い制球力を持ち合わせる。今年からキャプテンに就任。

 

 

18 王豐鑫(ワン・フォンシン) 31歳 右右

 

台南市出身

三民高中-TML年代雷公(01~02)-嘉義大學-代訓紅レンタル-La New熊レンタル-La New熊(08~10)-Lamigo桃猿(11~) 01年季中D5位

 

ラ11 24試合(9先発) 4勝5敗4H 64.2IP ERA4.18 K/9 5.57 BB/9 2.64 K/BB 2.11 GO/AO1.35 FIP4.59 QS44.4%

ラ12 18試合(13先発) 4勝4敗1S 72.2IP ERA5.08 K/9 3.72 BB/9 3.10 K/BB 1.20 GO/AO1.29 FIP4.91 QS23.1% 

ラ13 21試合(14先発) 5勝5敗1H 86.2IP ERA5.19 K/9 4.57 BB/9 2.91 K/BB 1.57 GO/AO1.19 FIP4.79 QS42.9%

 

息の長い活躍を続ける右腕。高校を卒業後すぐTMLに入団、2年プレーした後兵役に就くため大学へ進学する。しかし04年「元プロ出身者」であることを理由に他の大学のチームから抗議を受け、大会出場ができなくなってしまった。08年にLanew入団後2年は出番に恵まれずも、10年に7勝を挙げ最佳進步獎を獲得。その後は毎年70イニング前後を消化し先発、リリーフ両方をこなす便利屋として重宝されている。

 

 

17 鄭承浩(ジェン・チェンハオ) 27歳 左左

 

花蓮縣出身

高苑工商-立德大學-國家儲訓-Lamigo桃猿(11~) 10年D2位

 

ラ11 34試合(10先発) 6勝3敗1S6H 83.2IP ERA4.30 K/9 4.41 BB/9 2.26 K/BB 1.95 GO/AO0.69 FIP4.10 QS50.0% 

ラ12 30試合(18先発) 9勝6敗1H 109IP ERA4.87 K/9 4.71 BB/9 3.63 K/BB 1.30 GO/AO1.40 FIP4.49 QS27.8% 

ラ13 36試合(5先発) 2勝6敗4S3H 58.2IP ERA5.83 K/9 5.22 BB/9 2.76 K/BB 1.89 GO/AO1.10 FIP4.22 QS20.0%

 

今季はリリーフに配置転換されそうな左腕。大学時代は決して強豪ではなかった立德大學で主にリリーフとして活躍。スタミナに不安がありリリーフタイプだったがプロ入り後は先発も任されるようになり12年には9勝をあげる。昨年はチームのリリーフ陣が安定感を欠いていたことから7月上旬からリリーフに専念、守護神も一時期任されるまでになった。昨年のリリーフ時の防御率4.04に対し、先発時は10.47と、リリーフ向きなことが伺える。

 

 

32 王溢正(ワン・イージェン) 29歳 左左

 

屏東縣出身

屏東高中-中國文化大學-La New熊代訓-横浜DeNAベイスターズ-Lamigo桃猿(13~) 

 

ラ13 8試合(8先発) 3勝2敗 48.2IP ERA2.96 K/9 7.40 BB/9 2.59 K/BB 2.86 GO/AO0.82 FIP2.64 QS62.5%

 

台湾で居場所を見つけた元NPB左腕。NPBでは1勝も挙げられず6月下旬にLamigoに入団。すると完封勝利を含む3勝を挙げる活躍。課題の制球難を台湾では克服したようで別人のような投球を見せた。NPB時代について本人は「球団には感謝しているが、なぜ解雇されたのか納得できない。もし試合で投げての内容が悪ければ実力不足だと理解するが、試合でのチャンスももらえないのに解雇されるのは理解できない。」とやや不完全燃焼といった様子で台湾でのインタビューに答えている。

 

 

38 黃中辰(ファン・ジョンチェン) 27歳 右右

 

彰化縣出身

東石高中-嘉義大學-台灣體院(富邦公牛)-兄弟象レンタル-興農牛レンタル-國訓中心-台中威達-Lamigo桃猿(12~) 

 

ラ12 19試合 1H 33IP ERA4.91 K/9 3.00 BB/9 0.55 K/BB 5.50 GO/AO1.55 FIP4.83  

ラ13 33試合 2勝2敗1H 44IP ERA3.89 K/9 1.84 BB/9 1.84 K/BB 1.00 GO/AO1.56 FIP4.56

 

右の中継ぎ。11年オフのドラフトで指名されず、翌年Lamigoの練習生としてチームに合流し後に正式に契約。この2年で着実に成績がステップアップしており、右の中継ぎとして欠かすことのできない存在に。アマ時代は何も特徴がない平凡な右投手という評判を受けていたが、プロ入り後はシンカーを主な武器とし制球の良いゴロボーラーとして活路を見出した。昨年は6月以降各月の防御率が悪化していることから年間通して活躍できるスタミナを身につけたい。

 

 

91 謝長融(シェ・チャンロン) 27歳 左左 →7/23に解雇

 

台北市出身

三信家商-合作金庫-新北市-Lamigo桃猿(13~) 12年D3位

 

ラ13 51試合 1勝2敗1S9H 40.1IP ERA4.46 K/9 3.79 BB/9 3.79 K/BB 1.00 GO/AO0.59 FIP3.92 

 

左の中継ぎエース。ルーキーイヤーの昨年はワンポイントでの登板も多かったが左が得意なわけでもなく、左右の被打率はほぼ同じ。135キロ前後の直球に落差の大きいカーブ、スライダー、チェンジアップを投げる。投法はスリークォーターだが時折サイド気味から投げ込むこともある。

 

 

42 陳正達(チェン・ジェンダ) 29歳 右右

 

嘉義市出身

嘉義高工-環球技術學院-代訓紅レンタル-La New熊(10)-Lamigo桃猿(11~) 09年D10位

 

ラ11 1試合(1先発) 1敗 1.2IP ERA37.80 K/9 0.00 BB/9 10.80 K/BB 0.00 GO/AO1.00 FIP7.20 QS0%

ラ12 25試合 1勝1敗1S5H 28.1IP ERA3.81 K/9 9.21 BB/9 3.49 K/BB 2.64 GO/AO1.04 FIP3.91    

ラ13 52試合 3勝3敗1S16H 39IP ERA2.77 K/9 4.62 BB/9 3.69 K/BB 1.25 GO/AO1.34 FIP4.42 

 

大きく成長した右の中継ぎエース。昨年はチームトップの52試合に登板。台湾では希少なアンダースローから120キロ前後の直球、シンカー、スライダーなどを投げ込む。「台湾代表は変則投手に弱い」という定説がファンの間では有名であるが、それを証明するかのような昨年のブレイクぶりだった。

 

 

81 林柏佑(リン・ボヨウ) 28歳 右右

 

台北市出身

華興中學-台灣體院(富邦公牛)-ホワイトソックス-台灣體院(富邦公牛)-台中威達-國訓中心-台中威達-Lamigo桃猿(13~) 12年D2位

 

ラ13 9試合(6先発) 2勝 37IP ERA4.38 K/9 6.81 BB/9 3.41 K/BB 2.00 GO/AO1.09 FIP4.10 QS33.3% 

 

昨年後半にローテ入りした先発右腕。09年WBC代表であり、国際大会の経験も豊富。昨季は対右打者に強さを見せ被打率.223に抑えた。球速にこだわらず多彩な変化球とのコンビネーションで打者を抑えていくタイプ。一軍で3試合にリリーフ登板した後約4か月間二軍で調整、先発に配置転換。二軍ではメンタルの重要性を学んだという。二軍では昨年54Kを奪い奪三振王に。

 

 

92 許銘倢(シュウ・ミンジェ) 29歳 右右

 

彰化縣出身

華興中學-台灣體院(富邦公牛)-代訓藍レンタル-合作金庫-La New熊代訓-La New熊(09~10)-Lamigo桃猿(11~) 07年D1位

 

ラ11 55試合 2勝4敗30S3H 52IP ERA2.77 K/9 6.92 BB/9 3.81 K/BB 1.82 GO/AO0.73 FIP4.41

ラ12 51試合 4勝1敗7S1H 42IP ERA2.14 K/9 5.57 BB/9 3.43 K/BB 1.63 GO/AO0.57 FIP3.82  

ラ13 26試合 1勝3敗2S3H 25.2IP ERA6.31 K/9 4.91 BB/9 3.51 K/BB 1.40 GO/AO0.59 FIP5.48 

 

復活果たしたいリリーフ右腕。昨年は入団から4年連続で続いていた45試合以上の登板がストップし防御率も自己ワースト。開幕戦5点リードの9回から登板するも0.1IP3失点、ここから歯車が狂った感がある。11年からのLOB%が76.6%→76.8%→56.7%と極端に悪化。昨年は運が悪かったと考えることもできるが、12年後半にサイドスローから若干腕を上げるフォームに変更したことが本人の投球に悪影響を及ぼしていた可能性もある。直球の球速は上がったが代償に変化球のキレが悪化、昨年二軍降格時にコーチと話し合い再びサイドスローに戻した。

 

 

68 郭文凱(クォ・ウェンカイ) 26歳 右右

 

台南市出身

南英商工-合作金庫-Lamigo桃猿(13~) 12年D9位

 

ラ13 11試合(1先発) 23IP ERA8.22 K/9 6.65 BB/9 4.30 K/BB 1.55 GO/AO1.59 FIP3.51 QS0% 

 

リリーフ右腕。昨年は下位指名のルーキーながら一軍でも登板機会が多く一軍最終戦では先発もこなした。アマ時代は低かった奪三振率も一軍では向上、サイド気味なフォームから138km前後の直球、曲がりの大きいスライダー、チェンジアップ、カーブなどを投げる技巧派タイプ。

 

 

34 曾琮萱(ツェン・ツォンシュエン) 27歳 右右

 

高雄市出身

中正高工-中國文化大學-國訓中心-合作金庫-Lamigo桃猿(13~) 12年D1位

 

ラ13 6試合(5先発) 3敗1S 21.1IP ERA6.75 K/9 5.48 BB/9 6.75 K/BB 0.81 GO/AO0.48 FIP5.48 QS0% 

 

期待に応えたい右腕。12年のドラフト1位で指名を受け、即戦力右腕として期待され開幕戦で初登板、初セーブを挙げる。しかしその後は制球難に苦しみ6月上旬に右手の伸腱断裂で早々と離脱、そのままシーズンを終えた。サイドから投げ込むスライダー、チェンジアップの評価は高い。

 

 

35 郭駿傑(クォ・ジュンジェ) 27歳 右右

 

澎湖縣出身

屏東高中-台北體院(榮工)-La New熊代訓-Lamigo桃猿(11~) 09年D2位

 

ラ11 10試合(1先発) 12.2IP ERA7.82 K/9 2.84 BB/9 4.26 K/BB 0.67 GO/AO1.80 FIP4.39 QS0%

ラ12 3試合 5IP ERA3.60 K/9 3.60 BB/9 3.60 K/BB 1.00 GO/AO1.33 FIP3.96

ラ13 4試合 7.2IP ERA8.22 K/9 3.52 BB/9 2.35 K/BB 1.50 GO/AO1.71 FIP5.12 

 

きっかけを掴みたい投手。大学時代は先発での起用もプロ入り後は一軍ではリリーフ、二軍では先発、リリーフ両方での起用。スライダー、チェンジアップを持ち球とするゴロボーラー。2月27日の斗山ベアーズとの練習試合で先発し5回無失点と幸先良いスタート。

 

 

46 朱俊祥(ジュ・ジュンシャン) 19歳 右左

 

台東縣出身

台中高農-Lamigo桃猿(13~) 13高D2位

 

ラ13 1試合 1勝 2IP ERA0.00 K/9 13.50 BB/9 0.00 K/BB - GO/AO2.00 FIP0.42 

 

魅力たっぷりの19歳。昨年は高校生ドラフトで指名された投手としては唯一シーズン最終戦で一軍登板を果たし、140キロ台後半を常時記録する快速球を連発しファンを沸かせ、職棒史上最年少で勝利投手のおまけまでついた。変化球はほぼカーブのみ、まだまだ粗削りだがリリーフであればすぐに一軍で通用する実力を持っており、楽しみなプロスペクトだ。

 

 

41 王英山(ワン・インシャン) 25歳 右右

 

高雄市出身

三信家商-台灣體院(富邦公牛)-台灣電力-國家儲訓-統一7-ELEVEn獅代訓-台灣電力-兄弟象(13)-Lamigo桃猿(13~) 12年D3位

 

統11(二軍) 28試合(11先発) 3勝8敗2S 75IP ERA4.68 K/9 5.88 BB/9 5.16 K/BB 1.14 GO/AO1.59

ラ13 1試合 0.2IP ERA13.50 K/9 27.00 BB/9 40.50 K/BB 0.67 GO/AO- FIP10.92 

 

異例の入団方法をとった右腕。12年オフに兄弟がドラフト3位で指名もLamigoが何としても若く潜在能力のある彼を獲得しようと異例の「トレードによるルーキー獲得」を画策。13年1月に耿伯軒(当時Lamigo)プラス30万元で兄弟とトレードが成立した。職棒連盟の規定では「ドラフトで指名権を獲得した球団はその選手と契約を結ばずに他球団にいかなる方法でも譲渡してはならない」とあるため先に兄弟が彼と契約を結び、それからトレードの手続きを取り再度Lamigoと契約を結んだ。直球は速さを感じないが角度のあるオーバースローのため角度があり、変化球もチェンジアップ、フォーク、スライダーを持つ先発タイプ。

 

 

19 王嘉誠(ワン・ジァチェン) 28歳 右右

 

新北市出身

強恕中學-輔仁大學-台北縣-桃園航空城-Lamigo桃猿(12~) 11年D3位

 

ラ12 2試合(1先発) 1敗 3.2IP ERA7.36 K/9 7.36 BB/9 7.36 K/BB 1.00 GO/AO1.67 FIP7.92 QS0%

ラ13(二軍) 23試合(3先発) 4勝3敗4H 39IP ERA3.46 K/9 3.23 BB/9 2.54 K/BB 1.27 GO/AO1.20 

 

アマチュア時代故障に苦しんだ苦労人。130キロ台後半の直球とフォーク、カーブを投げるが特別突出した部分はなく、フォームも肩の故障を何度も経験しているせいかスムーズではない。ただ冷静で落ち着いたマウンドさばきを見せるのは評価されている点。二軍ではリリーフ中心の登板。

 

 

23 吳俊逸(ウー・ジュンイ) 24歳 右右

 

台南市出身

穀保家商-台灣體院(富邦公牛)-統一獅レンタル-國家儲訓-Lamigo桃猿代訓-Lamigo桃猿(11~) 10年D7位

 

ラ11(二軍) 29試合(14先発) 7勝6敗1S4H 103IP ERA4.11 K/9 2.80 BB/9 1.75 K/BB 1.60 GO/AO1.07 

ラ12 8試合 10.2IP ERA1.69 K/9 1.69 BB/9 0.84 K/BB 2.00 GO/AO1.23 FIP5.90

ラ13(二軍) 13試合(4先発) 2勝3敗4H 28IP ERA2.25 K/9 2.25 BB/9 1.61 K/BB 1.40 GO/AO0.84 

 

投手としてはまだまだ課題の多い選手。高校時代は守備力とスピードに長けた三塁手として活躍、大学から投手に転向。投手歴が浅いゆえ技術に乏しく、またフォームに躍動感がない。長所を強いてあげるなら四球の少なさであるが、球にキレがないからか被安打を多く許し、プロ入り後は一軍、二軍問わず毎年H/9が9を超えてしまっている。08年に18U世界野球選手権大会の代表入りを果たし、12日間の兵役で済む「補充兵役」の権利を手にしたが自らの実力不足を理由に放棄。「替代役」、つまり軍隊入隊に相当の野球兵役を受け入れ、代訓チームでプレーし自らのレベルアップを図った珍しい選手である。

 

 

85 陳秉村(チェン・ビンツン) 26歳 右右

 

台南市出身

高苑工商-台灣電力-國訓中心-Lamigo桃猿(13~) 12年D5位

 

ラ13(二軍) 15試合(2先発) 1敗8H 17.1IP ERA4.15 K/9 1.56 BB/9 5.71 K/BB 0.27 GO/AO1.41

 

社会人時代から好不調の波が激しく、また投球に伸び悩みがみられ、平凡な130キロ台後半の直球とカーブ、チェンジアップといった変化球も突出したものはなく、四球癖も昨年二軍を通して明らかになった。有力新人が加入しリリーフの層が厚くなった現状、活躍を求めるのはやや酷かもしれない。

 

 

12 賴達官(ライ・ダグァン) 20歳 左左

 

台東縣出身

高苑工商-Lamigo桃猿(13~)

 

ラ13(二軍) 7試合 1敗 6.1IP ERA8.53 K/9 5.69 BB/9 5.69 K/BB 1.00 GO/AO1.00

 

昨年の高校生ドラフトでは指名されなかったものの入団テストを受けLamigoに入団、二軍そしてウインターリーグで経験を積んだ。リリーフ時には140キロを超える直球とカーブ、チェンジアップを持ち球としている。将来の日本球界挑戦を目標としており、「日本の打者は粘りのある選手が多いので、それに対応できるように自分を高めていきたい」と話す。

 

 

75 正田樹(しょうだ・いつき) 33歳 左左 →5/13に解雇

 

群馬県出身

桐生第一高-北海道日本ハムファイターズ-阪神タイガース-興農牛(09~10)-BCリーグ・新潟アルビレックス-東京ヤクルトスワローズ-Lamigo桃猿(14~)

 

4年ぶりの台湾球界復帰となった今季唯一の日本人選手。09年に最多勝、最多奪三振のタイトルを獲得、10年もチーム最多の166.1IP、ERA2.81と活躍。直球と落差の大きいカーブのコンビネーションで打ち取る投球は今も健在。今季は銳に次ぐ先発2番手あたりを任されるだろう。

 

 

5 米吉亞(ミゲル・メヒア) 26歳 右右

 

アメリカ出身

フロリダ国際大-ペンサコーラ・ジュニアカレッジ-タイガース-マーリンズ-米独立ブリッジポート・ブルーフィッシュ-兄弟象(13)-Lamigo桃猿(14~)

 

兄13 21試合(18先発) 5勝9敗 107.2IP ERA3.26 K/9 6.44 BB/9 2.67 K/BB 2.41 GO/AO1.50 FIP3.95 QS50.0% 

 

Lamigoの新守護神。昨年は兄弟でプレー、勝ちには恵まれずも内容は良かった。8月24日の義大戦で打球を頭部に受け約1か月戦線離脱。結果的にこれ以降兄弟は先発投手のやりくりに苦しみ、後期優勝を逃す一因となった。先発時に常時140キロ台後半、最速157キロを記録した直球を軸に、力で押す本格派。今季は昨年チームが固定できなかった抑えを任される予定。

 

 

40 銳(ケン・レイ) 40歳 右右 →8/31に解雇

 

アメリカ出身

ロズウェル高-ロイヤルズ-ブレーブス-SKワイバーンズ-Lanewベアーズ(10)-Lamigoモンキーズ(11~12)-東北楽天ゴールデンイーグルス-Lamigoモンキーズ(14~)

 

ラ11 29試合(27先発) 13勝10敗 183IP ERA2.85 K/9 7.38 BB/9 1.77 K/BB 4.17 GO/AO1.70 FIP2.86 QS66.7%

ラ12 18試合 7勝7敗 108.1IP ERA3.90 K/9 6.48 BB/9 2.33 K/BB 2.79 GO/AO1.31 FIP3.32 QS55.6%    

 

帰ってきたマスクマン。11年は最優秀防御率のタイトルを獲得、12年もまずまずのパフォーマンスも7月28日に打球を右手に受けヒビが入り登録抹消、そのまま解雇となってしまった。140キロ台中盤のツーシーム、スライダー、チェンジアップが持ち球でコマンド能力に長けるが、NPBでは制球に苦しむことが多かった。牽制技術に長けており、走者に向かって左足を着地させる以前に投げ始める。

 

 

15 猛雷特(ロイドリック・メリット) 29歳 左左 →5/14に登録、8/28に解雇

 

アメリカ出身

メッツ-米独立サマセット・パトリオッツ-メキシカンリーグオルメカス・デ・タバスコ-米独立サマセット・パトリオッツ-Lamigo桃猿(14~)

 

正田樹の解雇により新たに登録された左腕。マイナー7年で通算25勝、昨年はメキシカンリーグと米独立でプレー。マイナー時代はシチュエーショナルレフティーになれる素材と評価されていた。直球は最速90マイルほどでスライダーが勝負球のようだ。投法はスリークォーターだが、時折左打者に対してはサイドから投げることもある。先発もリリーフもこなせるが、正田の穴を埋める存在として先発起用が濃厚か。二軍では2試合に登板し7IP/5K/6BBと制球力に不安を残した。

 

 

50 邁能(ザック・マイナー) 32歳 右右 →8/28に登録

 

アメリカ出身

パームビーチガーデンズ高-ブレーブス-タイガース-ロイヤルズ-タイガース-フィリーズ-マリナーズLamigo桃猿(14~)

 

MLBで実績のある右腕。キャリアハイは08年の8勝で06~09年の4年で通算25勝。今年はマリナーズ3Aで21試合に登板し37.2IP ERA8.60と振るわず。シンカーとフォーシームが主なボールで他にはスライダー、チェンジアップを投げる。ファーストストライクを奪う能力に長け先発時でも常時140km後半を記録する上質なファーストボールを投げる一方、コマンド能力に欠ける。

 

 

4 泰霸(ミッチ・タルボット) 31歳 右右 →8/31に登録

 

アメリカ出身

 

キャニオンビュー高-アストロズ-レイズ-インディアンス-韓国・三星ライオンズ-マーリンズ-メッツ-米独立・ロングアイランド-Lamigo桃猿(14~)

 

MLB、KBOで実績のある右腕。インディアンス時代の10年に10勝を挙げ、12年にはKBO三星で14勝、チームのシリーズ制覇に貢献。どうやらこの頃からラミゴは彼に興味を示していたようで約2年越しでの獲得となった。ラミゴは今年の開幕から契約をもくろむもタルボットがアメリカでのプレーを希望し叶わず、そして今回の獲得前にも一度断られたとのこと。また統一もタルボット獲得を狙っていたというから、余程の好待遇で迎え入れたのだろうか。投球の約半分を占めるツーシーム、フォーシーム、チェンジアップ、スライダーなどが主な持ち球でコーナーに投げ分ける技巧派タイプ。

 

 

58 蔡璟豪(ツァイ・ジンハオ) 27歳 右右

 

新竹市出身

美和中學-國立體院(台灣啤酒)-中信鯨レンタル-La New熊レンタル-統一7-ELEVEn獅代訓-統一7-ELEVEn獅(11~13)-Lamigo桃猿(14~) 09年D1位

 

統11 19試合(12先発) 5勝3敗 75IP ERA5.28 K/9 6.60 BB/9 2.64 K/BB 2.50 GO/AO1.11 FIP3.87 QS41.7%

統12 13試合(6先発) 1勝3敗1H 40.1IP ERA3.79 K/9 6.47 BB/9 5.36 K/BB 1.21 GO/AO0.78 FIP4.45 QS16.7%

統13 9試合(3先発) 1勝3敗 15.1IP ERA10.57 K/9 5.28 BB/9 6.46 K/BB 0.82 GO/AO1.13  FIP6.22 QS0%

 

先発として奮起したい右腕。オフに林家瑋とのトレードで統一から移籍。ルーキーイヤーの11年は裏ローテとしてまずまずの成績もシーズン終盤に右手中指を靭帯を損傷。以後怪我の影響で成績を落としていった。昨年二軍では7勝、ERA2.00で最多勝と最優秀防御率の二冠となったが課題は制球力の改善。主な変化球はカーブとウイニングショットであるフォーク。

 

 

44 黃偉晟(ファン・ウェイチェン) 24歳 右右

 

澎湖縣出身

南英商工-ブレーブス-國立體大(台灣啤酒)-義大犀牛(13)-Lamigo桃猿(14~) 12年D3位

 

義13 4試合 3.1IP ERA21.60 K/9 2.70 BB/9 13.50 K/BB 0.20 GO/AO0.75  FIP9.12

 

新天地で飛躍遂げたい右腕。ルーキーイヤーの昨年義大から戦力外通告をされLamigoにテスト入団。一軍で結果を出せていなかったとはいえ二軍で21試合に投げERA2.15、ましてや若いルーキーを解雇とはかなりの異例。右打者の内角をえぐるツーシーム、左打者に対し多投するナックルカーブが特徴。

 

 

20 陳禹勳(チェン・ユーシュン) 25歳 右右

 

新北市出身

強恕中學-台北體院-新北市-國訓中心-合作金庫-Lamigo桃猿(14~) 13年D1位

 

7、8回での起用が予想される大物右腕。Lamigoの新人としては史上最高額の契約金450万元、月給11万元で入団。内角をしっかりと突ける制球力、スライダーの完成度にも定評がある。またシンカーは鋭く沈む軌道を辿る。07年にトミージョン手術を受けるなど怪我には弱いのでリリーフ起用ではあるものの過度な酷使はすべきではないだろう。

 

 

16 許銘傑(シュウ・ミンジェ) 38歳 右右

 

高雄市出身

中正高工-陸光棒球隊-統一獅レンタル-TML台中金剛(98~99)-埼玉西武ライオンズ-オリックスバファローズ-Lamigo桃猿(14~) 13年D2位

 

日本での実績十分のベテラン右腕。今季は先発としてチームに貢献する。ホーム開幕戦の4月4日統一戦での初登板が有力視されており、年齢も考慮してのシーズン通して無理のない起用、球数は100球が目途になるであろう。ベテランが少ないLamigoの投手陣にとってはまさに生きる教科書。投手としての活躍はもちろん、若手投手への指導役としても期待したい。

 

 

77 郭勝安(クォ・シェンアン) 28歳 右右

 

台南市出身

高苑工商-國立體院-ロッキーズ-米独立・ロンドンリッパーズ-Lamigo桃猿(14~) 13年D5位

 

リリーフとして期待したいアメリカ帰りの右腕。10年にAで20セーブを挙げ、マイナー通算のK/9は7.3。12年に在籍した米独立では制球に苦しみ77IP/57BB。恵まれた体格から投じられる直球には威力があるものの、変化球の質は高くない。

 

 

71 林國裕(リン・グォユ) 25歳 右右

 

花蓮縣出身

花蓮體中-中國文化大學-台北市-國訓中心-台北市-Lamigo桃猿(14~)  13年D6位

 

開幕一軍が有力視されているルーキー右腕。リリーフ時には140kmを超える直球、スライダー、チェンジアップが持ち球。洪一中監督は彼を「7番目の先発、またリリーフもこなせる投手」として評価しており、練習試合やオープン戦でも積極的に起用されている。「アマ時代は直球中心の投球スタイルだったが、プロでは変化球の割合を増やしていく」との本人談。

 

 

86 林樺慶(リン・ファチン) 20歳 右右

 

高雄市出身

高苑工商-開南大學-Lamigo桃猿(14~) 14年D2位

 

伸びしろたっぷりの右腕。昨年の高校生ドラフトで義大から2巡目指名されるも学業に力を入れたいとの理由で契約せず。決して契約金、月給の交渉がまとまらなかったのではなく自らの準備不足を感じ大学で一年調整したかったと本人は語っている。内野手として元々プレーし本格的に投手に転向したのは高2から。大学入学前は平均134~138キロと球威不足が目立ったが開南大では郭李建夫監督(元阪神)の指導もありmax145キロまで球速アップ。カーブ、ナックルカーブ、チェンジアップ、シンカーといった変化球のレベルは高く、若手の少ないラミゴ先発陣に新たな風を吹きこみそうだ。

 

 

13 洪聖欽(ホン・シェンチン) 24歳 右右

 

台中市出身

西苑中學-パイレーツ-台灣體大-兄弟象レンタル-台中威達-國訓中心-Lamigo桃猿(14~) 14年D4位

 

先発タイプの右腕。高校卒業後すぐマイナーでプレーもフォーム改造など様々な理由により納得できる成績を残せず09年のルーキーリーグで11試合ERA14.18、1年少々で帰国。台湾アマでは先発として活躍してきたが今年参加したポップコーンリーグの台湾電力、合作金庫といった強豪に対してはストライク、ボールのはっきりしているところを見極められ打者を料理するのに苦労していた。直球は平均140~144km、最速146km。変化球はアウトピッチのスライダーにカーブとチェンジアップ。少々気の弱いところがあるのか、走者が出ると牽制を多くしたがる癖がある。

 

 

・捕手

 

11 林泓育(リン・ホンユ) 28歳 右右 C

 

台南市出身

南英商工-中國文化大學-La New熊代訓-La New熊(10)-Lamigo桃猿(11~) 08年D3位

 

ラ11 116試合 .321(380-115) 22本 106点 1盗塁 .378/.544 OPS.922 BB% 7.46% K% 13.31% RCWIN 2.39 8失策 守備率.983

ラ12 64試合 .295(234-69) 6本 51点 0盗塁 .359/.449 OPS.807 BB% 5.70% K% 13.31% RCWIN 0.32 0失策 守備率1.000

ラ13 112試合 .343(402-138) 12本 73点 2盗塁 .415/.498 OPS.913 BB% 7.39% K% 17.17% RCWIN 2.41 2失策 守備率.988

 

打力で今季もチームに貢献する選手。昨年はここ2年盗塁阻止率が1割に満たない弱肩と守備力に見切りをつけられた形でDHでの出場が主だった。しかし守りの穴を埋め合わせるだけの長打力と確実性を持ち合わせ、入団から4年連続で打率3割、11年には捕手として史上初のシーズンMVPに。今季は開幕からDHでの起用が濃厚とみられるが、陳金鋒との併用も十分あり得る。

 

 

27 黃浩然(ファン・ハオラン) 32歳 右右 C

 

花蓮縣出身

穀保家商-台灣體院(榮工)-誠泰Cobras(06~07)D2位-米迪亞暴龍(08)-La New熊(09~10)-Lamigo桃猿(11~) 04年代訓D2位

 

ラ11 62試合 .263(167-44) 2本 18点 1盗塁 .305/.353 OPS.658 BB% 4.97% K% 20.44% RCWIN -0.54 3失策 守備率.990

ラ12 77試合 .288(219-63) 1本 32点 2盗塁 .360/.388 OPS.748 BB% 10.47% K% 18.60% RCWIN -0.05 7失策 守備率.983

ラ13 82試合 .228(206-47) 0本 14点 0盗塁 .274/272 OPS.546 BB% 5.26% K% 14.04% RCWIN -1.20 6失策 守備率.986

 

正捕手一番手。安定した守備とリード、配球のうまさに定評がある。昨年は過去2年に比べ率を落とし、BABIPも.328→.356→.270と急激に低下。盗塁阻止率も例年に比べ低かった。今季はルーキーの有望株・劉時豪が入団し捕手争いも激化するとみられるが自慢の守りを武器にレギュラーを死守したい。

 

 

22 劉家豪(リゥ・ジャハオ) 30歳 右左 C

 

新北市出身

桃園農工-La New熊練習生-La New熊(06~10)-Lamigo桃猿(11~) 05年D10位

 

ラ11 4試合 .143(7-1) 0本 0点 0盗塁 .143/.143 OPS.286 BB% 0.00% K% 28.57% RCWIN -0.09 0失策 守備率1.000

ラ12 46試合 .207(87-18) 1本 8点 0盗塁 .258/.299 OPS.557 BB% 6.38% K% 21.28% RCWIN -0.57 0失策 守備率1.000

ラ13 44試合 .196(56-11) 0本 3点 0盗塁 .224/.214 OPS.438 BB% 3.33% K% 26.67% RCWIN -0.53 1失策 守備率.989

 

二番手捕手。プロ入り後は実績のある陳峰民、打力で勝る林泓育との競争に敗れ、ずっと控え捕手としてチームを支える。高校卒業後チームの成績がそれほど良くなかったため大学から声がかからず、また國訓チームへの入団や代替役の適用もかなわず、国軍の四つの軍事組織の一つである憲兵についた。退役後Lanewの入団テストを4年近く野球から離れながらも受け合格し練習生に。05年オフのドラフトでLanewは大量14名を指名したが現在も現役は陳金鋒と彼のみ。息の長い活躍を続けている。

 

 

70 許躍騰(シュウ・ユエテン) 26歳 右右 C

 

嘉義市出身

嘉義高工-國立體院(台灣啤酒)-中信鯨レンタル-桃園航空城-國家儲訓-La New熊代訓-Lamigo桃猿代訓-Lamigo桃猿(12~) 10年D5位

 

ラ11(二軍) 58試合 .297(165-49) 0本 29点 3盗塁 .383/.352 OPS.735 BB% 11.17% K% 8.74% 2失策 守備率.993

ラ12 3試合 .400(10-4) 0本 0点 0盗塁 .455/.500 OPS.955 BB% 9.09% K% 9.09% RCWIN 0.08 0失策 守備率1.000

ラ13 12試合 .211(19-4) 0本 1点 0盗塁 .286/.211 OPS.496 BB% 8.70% K% 4.35% RCWIN -0.16 0失策 守備率1.000

 

三番手捕手。守備型の捕手で逆に打撃には難あり。二軍では3年間正捕手の座をキープ、そろそろ一軍での出番を増やしたいところ。ウインターリーグでは井上一樹コーチからは主に打撃におけるメンタル面での指導を多く受けたとのことで、まずは課題の打撃を克服したい。

 

 

60 劉時豪(リゥ・シハオ) 23歳 右左 C

 

苗栗縣出身

西苑高中-台灣體院(富邦公牛)-興農牛レンタル-兄弟象レンタル-合作金庫-Lamigo桃猿(14~) 13年D3位

 

攻守備える期待の即戦力捕手。166cm、90kgのでっぷりとした小柄な体型から打撃では長打こそないが内外角苦にせず打ち、コンタクト能力も申し分ない。守りでは慎重なリードで配球に定評があり、キャッチング能力も高評価。アマ時代から国際大会に多く参加しており経験豊富、黃浩然の状況次第では一軍でのスタメンマスクの機会も少なくはないだろう。

 

 

47 許禹壕(シュウ・ユーハオ) 20歳 右右 C

 

高雄市出身

美和中學-義大犀牛練習生-Lamigo桃猿(14~) 13年D8位

 

義13(二軍) 7試合 .100(10-1) 0本 0点 0盗塁 .250/.100 OPS.350 BB% 16.67% K% 16.67% 0失策 守備率1.000

 

これからの成長に期待したい捕手。昨年は高校生ドラフトも行われたが参加せず、年末の一般ドラフトに参加。義大の練習生として二軍で7試合に出場した。高校時代は打撃とリードに定評があり、曾仁和(カブス)と小学校時代チームメートでバッテリーを組んでいた。

 

 

・内野手

 

79 林智平(リン・ジーピン) 29歳 右右 3B SS

 

花蓮縣出身

穀保家商-中國文化大學-La New熊代訓-La New熊(09~10)-Lamigo桃猿(11~) 07年D4位

 

ラ11 54試合 .292(137-40) 0本 18点 3盗塁 .393/.380 OPS.772 BB% 12.65% K% 17.47% RCWIN 0.21 13失策 守備率.905

ラ12 102試合 .278(349-97) 1本 35点 12盗塁 .360/.321 OPS.681 BB% 9.50% K% 11.40% RCWIN -0.56 16失策 守備率.932

ラ13 101試合 .286(343-98) 0本 30点 12盗塁 .347/.338 OPS.686 BB% 8.12% K% 12.57% RCWIN -0.27 16失策 守備率.937

 

三塁レギュラー。昨年は2番としてチーム最多の73試合に先発出場、犠打は12年の21個から5個に減少したが安定感ある打撃と足でチームに貢献した。入団時は二塁、遊撃を守っていたがここ2年は郭嚴文、郭修維の加入などにより三塁のレギュラーとして活躍。プロ入り以降毎日欠かさず特打を1時間行い、安定した成績を残せるようになり、守備にも自信がついたとのこと。今季は盗塁王が目標と話す。

 

 

21 郭嚴文(クォ・イェンウェン) 26歳 右左 SS 2B 1B

 

台南市出身

南英商工-中國文化大學-レッズ-國家儲訓-Lamigo桃猿(11~) 10年D1位

 

ラ11 109試合 .301(432-130) 5本 55点 1盗塁 .333/.414 OPS.748 BB% 4.09% K% 14.01% RCWIN 0.06 19失策 守備率.966

ラ12 112試合 .299(374-112) 15本 72点 4盗塁 .350/.484 OPS.834 BB% 6.81% K% 8.76% RCWIN 0.83 18失策 守備率.975

ラ13 87試合 .276(294-81) 3本 32点 0盗塁 .333/.371 OPS.704 BB% 7.36% K% 10.74% RCWIN -0.09 8失策 守備率.984

 

今季は遊撃メインに守るであろう内野手。ルーキーの11年に打率3割、12年に15本のホームランを放つなど順調な成長曲線を描いていたが昨年は伸び悩み。入団から二塁を主に守り、その守備範囲には定評があるが凡ミスも多く昨年は一塁の守備につくことも多かった。現在彼の打席時に使われる応援の掛け声「超級喜歡郭嚴文」(大好きだよ郭嚴文)の元は他球団ファンが彼の成績不振を皮肉るときに使われたもので、それがLamigoの応援にもいつの間にか使われるようになった。今季は遊撃での起用が中心となる。

 

 

24 郭修延(クォ・ショウイェン) 28歳 右右 2B SS

 

新北市出身

強恕中學-台灣電力-新北市-Lamigo桃猿(13~) 12年D4位

 

ラ13 60試合 .314(204-64) 1本 26点 3盗塁 .342/.368 OPS.710 BB% 4.48% K% 11.21% RCWIN 0.04 12失策 守備率.960

 

昨年の新人王。一軍初出場は5月30日と遅く、打率以外に特に傑出した部分は見つからず、同じく新人王資格を有していた羅國輝、羅錦龍、陳鴻文の方が好成績だったので若干疑問の残る新人王選出であった。昨年は対左投手打率.310、対右.314と左右問わずよく打った。守備時のキャッチングの上手さ、スピードには定評があるが肩はそれほど強くはない。郭永維の兄で、プレースタイルも実に弟とよく似ている。

 

 

31 林智勝(リン・ジーシェン) 32歳 右右 1B SS

 

台東縣出身

善化高中-合作金庫-國家儲訓-La New熊代訓-La New熊(04~10)-Lamigo桃猿(11~) 03年代訓D1位

 

ラ11 92試合 .336(375-126) 18本 68点 8盗塁 .383/.557 OPS.940 BB% 5.85% K% 17.56% RCWIN 2.37 10失策 守備率.981

ラ12 99試合 .317(363-115) 24本 82点 10盗塁 .413/.579 OPS.991 BB% 11.89% K% 19.35% RCWIN 2.68 19失策 守備率.960

ラ13 48試合 .341(164-56) 5本 29点 10盗塁 .430/.537 OPS.967 BB% 11.92% K% 12.95% RCWIN 1.44 9失策 守備率.967

 

本塁打王3回、台湾球界きっての大砲。昨年は7月17日の試合後車を運転時にタクシーと衝突、左ひざじん帯断裂で一足早くシーズン終了となってしまった。今季はひざの状態も考慮して、一塁での出場が主となると予想される。ただ本人は遊撃での出場を希望しており、開幕戦に間に合うよう調整を続けている。豪快な打撃フォームで膝にも負担がかかっていると思われるので、どうか焦らずに調整を続けてもらいたい。

 

 

1 葉竹軒(イェ・ジューシュエン) 27歳 右右 2B SS

 

屏東縣出身

美和中學-國立體育大學(台灣啤酒)-代訓藍レンタル-La Newレンタル-La New熊代訓-Lamigo桃猿(11~) 09年D6位

 

ラ11 37試合 .162(68-11) 1本 8点 3盗塁 .293/.250 OPS.543 BB% 15.66% K% 25.30% RCWIN -0.36 5失策 守備率.932

ラ12 74試合 .300(200-60) 7本 36点 14盗塁 .393/.500 OPS.893 BB% 12.70% K% 18.85% RCWIN 0.97 10失策 守備率.968

ラ13 78試合 .273(154-42) 0本 23点 9盗塁 .349/.351 OPS.699 BB% 7.69% K% 24.18% RCWIN -0.08 8失策 守備率.970

 

クローズドスタンスが特徴的な選手。内外野守れる器用さと俊足が武器で、また12年に7本塁打を放つパンチ力も併せ持つ。四球率が年々低下し、また若干ミート力に難があり三振が多いのも課題。今季は郭嚴文と二塁を争うとみられるが、他の内野手に勝る打力でアピールしていきたい。

 

 

7 郭永維(クォ・ヨンウェイ) 26歳 右右 SS 2B 3B

 

新北市出身

華興中學-嘉南藥理科技大學-統一獅レンタル-La Newレンタル-La New熊代訓-Lamigo桃猿(11~) 09年D5位

 

ラ11 93試合 .287(324-93) 0本 30点 4盗塁 .329/.321 OPS.650 BB% 4.75% K% 13.97% RCWIN -0.76 16失策 守備率.949

ラ12 60試合 .198(162-32) 0本 13点 3盗塁 .282/.247 OPS.529 BB% 8.02% K% 9.63% RCWIN -1.23 14失策 守備率.927

ラ13 56試合 .261(142-37) 0本 11点 3盗塁 .294/.282 OPS.576 BB% 3.85% K% 10.90% RCWIN -0.69 6失策 守備率.965

 

打撃が課題の内野手。守備に関しては肩が強く守備範囲もそこそこだが、最近はファンからネット上で「自殺棒」(自動アウト)や「監督に寵愛されている」といった評価も目立ち、年々出場機会を減らしている。オフに体重を10キロ落とし75キロ、本人は「もともと自分は長距離打者ではないし、ウエートトレーニングをやっているので大丈夫」と話すが、守りで突出したものを見せない限りレギュラー獲得は厳しいだろう。

 

 

51 陳雁風(チェン・イェンフォン) 28歳 右右 SS 3B

 

嘉義縣出身

嘉義高工-台北體院(榮工)-La New熊代訓-La New熊(10)-Lamigo桃猿(11~) 08年D5位

 

ラ11 96試合 .244(270-66) 0本 30点 2盗塁 .289/.256 OPS.545 BB% 4.76% K% 15.65% RCWIN -1.45 18失策 守備率.954

ラ12 35試合 .191(68-13) 0本 4点 2盗塁 .247/.250 OPS.497 BB% 6.49% K% 20.78% RCWIN -0.64 4失策 守備率.966

ラ13 28試合 .188(64-12) 0本 3点 1盗塁 .200/.234 OPS.434 BB% 0.00% K% 23.08% RCWIN -0.54 3失策 守備率.964

 

控えに押しやられた内野手。ルーキーイヤーの10年は102試合に出場、18盗塁と活躍、遊撃のレギュラーを手にしたが、それ以降は他の内野手との競争に敗れた形で出場機会が減少、12年のオフには内野の戦力アップを目指していた兄弟とのトレードの駒にされかけた。内野が埋まっている現状、Lamigoにいる限りはこのままバックアップ要員に甘んじると思われるので、いっそのこと環境を変え違うチームでもう一度チャンスを与えるのが得策だろう。

 

 

37 洪臣宇(ホン・チェンユ) 25歳 左左 1B

 

台中市出身

台中高農-中國文化大學-桃園航空城-Lamigo桃猿(12~) 11年D2位

 

ラ12 19試合 .204(49-10) 1本 6点 0盗塁 .264/.306 OPS.570 BB% 5.66% K% 15.09% RCWIN -0.34 1失策 守備率.992

ラ13 24試合 .158(57-9) 0本 2点 0盗塁 .213/.158 OPS.371 BB% 6.56% K% 11.48% RCWIN -0.65 0失策 守備率1.000

 

なかなか芽が出ない左の中距離砲。175cm/99kgのでっぷりした体型から広角に打ち分ける打撃が持ち味であるが、一軍のみならず二軍でもキャリア2本塁打と結果が出ず。二軍での通算打率は.297と率は残せているので、なんとかまず二軍で結果を出して一軍の代打で生き残りを図りたい。一塁は他の内野のポジションと比べ層が薄いので、チャンスはある。兵役を経験せず、社会人チームから直接プロ入りした。というのも元々は代替役での兵役参加を希望していたが、代替役を決定する体力テストにあった3000m走で21分というある意味驚異的なタイムを記録。そのせいで代替役となることはできず、とはいえ普通に兵役に行きたくなかった彼はなんと自ら体重を100kgから113kgまで増やし、兵役を免除され、そのままプロ入りとなった。さすがにこれには賛否両論あった模様。

 

 

6 石志偉(シ・ジーウェイ) 37歳 右右 1B

 

嘉義県出身

中華中學-台灣體院(年代)-合作金庫-La New熊(04~10)-Lamigo桃猿(11~) 03年D1位

 

ラ11 86試合 .266(290-77) 0本 39点 1盗塁 .317/.317 OPS.635 BB% 6.96% K% 13.29% RCWIN -0.76 3失策 守備率.996

ラ12 85試合 .291(244-71) 1本 29点 1盗塁 .346/.344 OPS.690 BB% 5.58% K% 11.15% RCWIN -0.38 4失策 守備率.994

ラ13 31試合 .306(36-11) 0本 4点 0盗塁 .350/.361 OPS.711 BB% 7.32% K% 7.32% RCWIN-0.07 0失策 守備率1.000

 

ベテラン内野手。ルーキーの04年に新人王、二塁でゴールデングラブ賞を獲得。以後は遊撃、三塁、一塁とポジションを転々としながら6年連続100安打を達成、レギュラーとして活躍したが昨年は怪我もあり出場数が激減。とはいえ安定感ある打撃と一塁の守備力はまだまだ健在。今年は月給6.5万元減、11万元からの再スタートとなる。

 

 

00 翁克堯(ウェン・ケヤオ) 26歳 右右 2B

 

台東縣出身

成功商水-嘉南藥理科技大學-興農牛レンタル-La New熊代訓-Lamigo桃猿代訓-Lamigo桃猿(12~) 10年D6位

 

ラ11(二軍) 50試合 .271(144-39) 0本 20点 10盗塁 .355/.333 OPS.688 BB% 9.94% K% 9.36% 12失策 守備率.944

ラ12 3試合 .143(7-1) 0本 1点 1盗塁 .333/.286 OPS.619 BB% 22.22% K% 22.22% RCWIN -0.01 1失策 守備率.900

ラ13 5試合 .167(6-1) 0本 0点 1盗塁 .167/.167 OPS.333 BB% 0.00% K% 50.00% RCWIN-0.05 2失策 守備率.750

 

走力でアピールしたい内野手。二軍では2年連続打率3割、盗塁数は3年連続で二桁をクリア。高校時代は内外野守れる野手、大学時代は敗戦処理メインに投手、そしてプロに入り再び内野手に転向。

 

 

97 梁家榮(リャオ・ジャロン) 19歳 右左 3B

 

台北市出身

高知中央高-高苑工商-Lamigo桃猿(13~) 13年高D1位

 

ラ13 1試合 .667(3-2) 0本 1点 0盗塁 .750/.667 OPS1.417 BB% 25.00% K% 25.00% RCWIN 0.09 1失策 守備率.000

 

伸びしろに期待のプロスペクト。中学卒業後、日本の高知中央高に一年在学し一年からレギュラーに定着、夏の甲子園県予選では「3番三塁」を任されるも、強豪・明徳義塾に敗れ甲子園の夢は断たれた。家庭の経済的な事情で高二からは台湾の高校でプレー、ここでも中心打者として活躍。昨年初めて行われた高校生ドラフトに参加するかかなり迷ったようで、大学進学も頭にあった。「大学に進学してもいずれにせよプロの環境に慣れるのに時間はかかるし、大学の学業に関しては遅れて始めても大した影響はない」との判断で最終的にプロ入りを決めた。早くもプロでの適応能力を垣間見せシーズン最終戦で2安打、ウインターリーグでも20試合に出場し打率.290。

 

 

29 陳俊秀(チェン・ジュンショウ) 26歳 右右 1B LF

 

花蓮縣出身

花蓮體中-國立體育大學(台灣啤酒)-インディアンス-米独立・ウィチタウイングナッツ-ポップコーンリーグ・台東綺麗珊瑚-Lamigo桃猿(14~) 14年D1位

 

今年のドラフトで全球団が一巡目指名した目玉選手。11年に2Aで16HRを記録した長打力が最大の魅力。12年にはベースボールアメリカのプロスペクトランキングでインディアンスの26位に。(ちなみにこの年の4位には李振昌が入っている)ラミゴ球団側は一塁手が林智勝、DHが林泓育とポジションが埋まっているため経験の少ない外野手での起用を予定している。ただマイナー時代にも昨年20試合に守ったのみで肩の評価も良くないため若干外野での起用は危険な賭けとなりそうだ。

 

 

28 董子浩(ドン・ズーハオ) 18歳 右左 3B SS

 

宜蘭縣出身

西苑中學-Lamigo桃猿(14~) 14年D3位

 

今回のドラフトでの最年少選手。プルヒッターで内角に強い一方、外角のボールに弱く選球眼もあまり良くないため早いカウントから打っていくことが多い。守備と走塁は積極性があり、強肩で打球反応も良い。長距離砲として育てるのであれば三塁手として起用するのがベストだろう。

 

 

72 張煒謙(ジャン・ウェイチェン) 19歳 右左 SS 2B 1B

 

彰化縣出身

桃園農工-Lamigo桃猿(14~) 14年D5位

 

今後の成長に期待したい内野手。中学では二塁と捕手、高校では一塁、三塁、投手までもこなす器用さを持ち強肩である。木製バットにまだ完全に慣れておらずコンタクト能力に欠けるものの、高校生としては平均以上の選球眼を有し外角に強さを見せる。Lamigoの便利屋としては既に余德龍が有名になってしまったものの投手、捕手、内野を全てこなせるプレイヤーとして便利屋の座を将来奪えるか注目だ。

 

 

・外野手

 

61 余德龍(ユ・デーロン) 26歳 右右 LF 3B CF 1B RF SS

 

台東縣出身

台中高農-嘉義大學-桃園航空城-國訓中心-La New熊代訓-Lamigo桃猿代訓-Lamigo桃猿(12~) 10年D3位

 

ラ11(二軍) 35試合 .409(154-63) 2本 26点 15盗塁 .446/.552 OPS.998 BB% 6.90% K% 2.87% 9失策 守備率.948

ラ12 81試合 .245(102-25) 1本 17点 6盗塁 .291/.294 OPS.585 BB% 4.42% K% 17.70% RCWIN -0.51 3失策 守備率.962

ラ13 113試合 .277(404-112) 2本 40点 21盗塁 .306/.342 OPS.647 BB% 3.67% K% 12.39% RCWIN -0.71 14失策 守備率.973

 

走攻守三拍子備えた使い勝手の良い選手。ルーキーイヤーに規定未到達ながら打率4割、それ以降も着実に成績を伸ばしている。昨年は左翼をメインに6ポジションを守り、打順もクリーンアップ以外を全て経験。高い身体能力でどのポジションもそつなくこなすが、洪一中監督は「内野での守りの動きに安定感が足りず、二遊間ではあまり使わないことにしている。逆に打球反応は良いものを持っているので強い打球を処理する一、三塁は上手にこなすことができるだろう。だが一番彼に向いているのは外野で、それは彼に肩の強さ、また遠投の正確さがあるからだ」と話している。打撃においての課題は四球率が5%を切っている選球眼。

 

 

57 鍾承佑(ジョン・チェンヨウ) 29歳 右右 RF CF LF 

 

高雄市出身

高苑工商-國立體院(台灣啤酒)-La New熊レンタル-La New熊代訓-La New熊(08~10)-Lamigo桃猿(11~)  07年D3位

 

ラ11 114試合 .318(444-141) 15本 73点 2盗塁 .378/.498 OPS.876 BB% 7.26% K% 12.70% RCWIN 1.82 3失策 守備率.987

ラ12 115試合 .304(441-134) 9本 72点 2盗塁 .349/.465 OPS.814 BB% 6.19% K% 16.29% RCWIN 0.64 3失策 守備率.989

ラ13 114試合 .258(372-96) 4本 49点 1盗塁 .288/.374 OPS.661 BB% 3.88% K% 17.72% RCWIN -0.85 6失策 守備率.973

 

もう一度奮起したい右翼のレギュラー。ここ2年は成績が低下し、本来なら5番あたりを打つ選手が昨年は不振で9番での出場も5試合経験した。四球率の悪化、三振率の上昇は12年に死球で右手骨折したことも影響しているか。強肩であり、昨年も10補殺で3年連続の二桁の捕殺を記録。今季は自身を憧れとしている藍寅倫も加入し外野手のレギュラー争いはより激しくなると予想されるが、率を残せる中距離打者として復活したいところ。

 

 

8 詹智堯(ジャン・ジーヤオ) 31歳 左左 CF

 

屏東縣出身

屏東高中-台灣體院(富邦公牛)-台灣電力-誠泰Cobras代訓-米迪亞暴龍代訓-La New熊(09~10)-Lamigo桃猿(11~) 07年D1位

 

ラ11 71試合 .265(211-56) 1本 24点 3盗塁 .347/.332 OPS.679 BB% 8.16% K% 12.24% RCWIN -0.50 2失策 守備率.984

ラ12 109試合 .329(422-139) 2本 51点 8盗塁 .393/.403 OPS.796 BB% 7.26% K% 8.09% RCWIN 0.83 1失策 守備率.996

ラ13 114試合 .253(363-92) 2本 36点 15盗塁 .310/.331 OPS.640 BB% 4.67% K% 6.63% RCWIN -0.71 3失策 守備率.989

 

俊足の中堅レギュラー。足を生かした守備範囲の広さが売りで、昨年中堅としてのレンジファクターはリーグトップを記録。昨年は4番と8番以外の打順を全て経験したが、最も多くの打順となった1番では出塁能力の物足りなさが残る。

 

 

33 謝炫任(シェ・シュエンレン) 28歳 左左 LF 

 

台南市出身

強恕中學-開南大學-代訓藍レンタル-合作金庫-台北縣-興農牛代訓-Lamigo桃猿(11~) 09年D9位

 

ラ11 36試合 .294(68-20) 0本 7点 2盗塁 .347/.338 OPS.685 BB% 6.58% K% 17.11% RCWIN -0.06 2失策 守備率.889

ラ12 45試合 .288(104-30) 1本 12点 5盗塁 .357/.413 OPS.770 BB% 7.63% K% 12.71% RCWIN 0.16 0失策 守備率1.000

ラ13 75試合 .301(186-56) 0本 19点 17盗塁 .376/.333 OPS.710 BB% 9.39% K% 14.08% RCWIN 0.28 5失策 守備率.942

 

新1番打者候補。昨年はチーム最多の41試合で1番を打ち、打数が少ないながら打率3割、17盗塁と1番打者としての役割を十分に果たした。11~12年は左投手が苦手で勝負をあえて避けてきたが昨年は打率.529(17-9)と克服。守備範囲は広いが送球の安定性が不足しており、肩も若干弱い。

 

 

55 陳冠任(チェン・グァンレン) 32歳 左左 LF 

 

雲林縣出身

強恕中學-台北體院-兄弟象(06~11)-Lamigo桃猿(12~) 04年代訓D3位

 

兄11 99試合 .333(375-125) 3本 74点 0盗塁 .373/.435 OPS.807 BB% 4.15% K% 7.32% RCWIN0.87 1失策 守備率.987

ラ12 82試合 .369(298-110) 2本 46点 1盗塁 .431/.466 OPS.898 BB% 6.89% K% 4.79% RCWIN 1.58 3失策 守備率.968

ラ13 34試合 .317(104-33) 1本 9点 1盗塁 .413/.413 OPS.827 BB% 11.57% K% 7.44% RCWIN 0.42 1失策 守備率.980

 

特筆すべきミート力を持つ選手。10年には104打席連続無三振の職棒記録を作るほどの高いミート力を持ち、打球を広角に打ち分ける。今季は月間打率が毎月3割を超える順調なスタートも5月下旬に右ひざの肉離れで長期離脱を余儀なくされた。走塁、守備は平均以下。

 

 

99  林政億(リン・ジェンイ) 28歳 右右 LF CF RF

 

南投縣出身

高苑工商-輔仁大學-台北縣成棒隊-La New代訓-Lamigo桃猿(11~) 09年D9位

 

ラ11 33試合 .254(67-17) 1本 4点 0盗塁 .359/.373 OPS.732 BB% 11.39% K% 25.32% RCWIN 0.05 2失策 守備率.939

ラ12 21試合 .250(36-9) 0本 6点 0盗塁 .282/.250 OPS.532 BB% 5.13% K% 28.21% RCWIN -0.24 1失策 守備率.952

ラ13 38試合 .222(63-14) 0本 8点 0盗塁 .296/.302 OPS.597 BB% 8.33% K% 18.06% RCWIN -0.30 0失策 守備率1.000

 

打撃でアピールしていきたい外野手。昨年は12試合にスタメン出場、9試合で8番を打った。一軍での出場機会は得られているが目立ったパフォーマンスを残せず定着とはならず。2年連続で参加となった昨年のウインターリーグでは4番を任され、各国の投手との対戦、日本人コーチからの指導が良い収穫になったという。

 

 

25 蔡建偉(ツァイ・ジェンウェイ) 34歳 左左 LF RF CF

 

宜蘭縣出身

台北體專-台北體院-國家儲訓-La New熊(04~10)-Lamigo桃猿(11~) 03年代訓D3位

 

ラ11 94試合 .283(307-87) 4本 40点 3盗塁 .362/.414 OPS.776 BB% 7.87% K% 13.76% RCWIN 0.50 8失策 守備率.957

ラ12 39試合 .183(82-15) 0本 10点 2盗塁 .287/.244 OPS.531 BB% 7.22% K% 26.80% RCWIN -0.52 0失策 守備率1.000

ラ13 14試合 .083(12-1) 0本 1点 0盗塁 .143/.083 OPS.226 BB% 7.14% K% 42.86% RCWIN -0.18 0失策 守備率1.000

 

ベテラン外野手。ここ2年は出場機会を減らし、オフに戦力外になってもおかしくなかった。チームが前身のLa Newだった頃は右翼のレギュラーといえばこの人だったが、相次ぐ若手外野手の台頭には勝てず。このままいけば今年こそオフに肩を叩かれそうな雰囲気が漂う。二軍では3年連続で打率3割。

 

 

82 李國生(リ・グォシェン) 25歳 右右 LF

 

基隆市出身

大理高中-台灣體院(富邦公牛)-興農牛レンタル-兄弟象練習生-國訓中心-義大犀牛練習生-Lamigo桃猿(14~) 13年D4位

 

兄12(二軍) 48試合 .379(124-47) 6本 30点 5盗塁 .431/.734 OPS1.165 BB% 8.97% K% 22.07% 0失策 守備率1.000

義13(二軍) 3試合 .143(7-1) 0本 0点 0盗塁 .143/.143 OPS.286 BB% 0.00% K% 42.86% 1失策 守備率.667

 

パワーが売りの外野手。12年に兄弟の練習生としてプレーし、初の練習生として二軍のホームラン王に輝き、その長打力を知らしめた。走力も平均以上だが、守備に関してはあまり知るところがなく、二軍ではDHを多く任されていたのでそれほど上手くはないであろうと予測する。惜しむらくは今年1月に右肩関節唇損傷が発覚し今季絶望であること。若手の外野の長距離砲が欠けているLamigoには是非とも出てきてほしい素材だ。

 

 

88 藍寅倫(ラン・インルン) 24歳 右左 CF

 

高雄市出身

高苑工商-高苑科技大學-La Newレンタル-台中威達-國訓中心-台中威達-Lamigo桃猿(14~) 13年D7位

 

5ツール揃ったルーキー。7位という下位指名が不思議なほどアマ時代から評判は高く、タイプとしてはチームメイトになった先輩、鍾承佑に似ている。打席でのアプローチも素晴らしく、コンパクトなスイングと選球眼を兼ね備える。足を生かした守備範囲も広く、中堅での起用が主。練習試合では攻守に光るプレーを見せ、混戦の外野手争いに殴り込み。開幕一軍の可能性も十分ありうる。

 

 

96 紀品宏(ジ・ピンホン) 23歳 右左 CF RF LF

 

台中市出身

西苑高中-パイレーツ-吳鳳科技大學-新北市-Lamigo桃猿(14~) 14年D6位

 

激戦の外野陣に殴り込むルーキー。170cm、63kgと小柄な体格ながらスピードとバットコントロールがスカウトの目に留まり高校卒業後パイレーツ入り。しかし出場機会が満足に与えられず10年はRkで21試合、11年に至っては3試合の出場に終わった。帰国後は大学を卒業、兵役を済ませた後新北市でプレー、代走や守備固めで試合勘を取り戻した。アメリカから帰国後試合での出場機会が少なかったため評価は難しいが打者のタイプとしては張正偉(中信兄弟)のような俊足、広い守備範囲、高いコンタクト能力を有した選手になりそう。初の一軍昇格までに二軍で11試合に出場し.422/.449/.556と絶好調。

 

 

・指名打者

 

52 陳金鋒(チェン・ジンフォン) 37歳 右右 RF LF

 

台南市出身

中華中學-合作金庫-陸光棒球隊-合作金庫-ドジャース-La New熊(06~10)-Lamigo桃猿(11~) 05年D1位

 

ラ11 48試合 .305(141-43) 6本 26点 5盗塁 .459/.518 OPS.977 BB% 20.22% K% 16.94% RCWIN 1.30

ラ12 62試合 .217(212-46) 9本 35点 3盗塁 .332/.363 OPS.695 BB% 12.65% K% 21.34% RCWIN -0.34 0失策 守備率1.000

ラ13 49試合 .293(167-49) 6本 23点 0盗塁 .349/.497 OPS.846 BB% 6.99% K% 21.51% RCWIN 0.55 1失策 守備率.958

 

やや崖っぷち、台湾球界のレジェンド。台湾人史上初のメジャーリーガーもここ数年はケガによる離脱と衰えがみられ4年連続で本塁打は二桁に届かず。ここ2年の契約は総額1200万元の投資に見合った活躍とは言い難く、契約が切れた昨年のオフには大幅ダウンの月給30万元の1年契約で更改した。去年に続き林泓育をDHが占める可能性が高いため、外野の練習をこなし今年の練習試合でも左翼で先発出場。以前は実績のある野手として威圧感で四球を勝ち取るシーンも多かったが近年は目の衰えか、はたまた投手もどんどん勝負してくるようになったのも影響してか四球率が急落。衰えたとはいえ打撃はまだまだ健在だけに勝負どころの代打などでなんとかもう一花咲かせてほしい。 

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